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結局人は現状の最適化しか考えていない

基本的に人間って「変わりたくない」生き物なのです。それは人間に限ったことではなくて、生命現象全般にわたって、基本的には「変わりたくない」というのが本能なのです。

それはあなたが怠け者だからということではなくて、生命にインストールされている、生命維持と自己防衛のための本能的な、無意識の働きなのです。だから、変わりたくない、変われないという自分を責めたり、見放したりする必要もないし、そもそも、本能の部分では、「私は変わりたいなんて思ってはいないのだ」ということを受け入れることは大事です。

生命にとって、安定を維持することこそ種の保存のための一番リスクの少ない手段であり、真っ先に選択すべきことなのです。

だから、日常生活に不満があったり、人間関係に問題があって悩んでいたり、健康とは言えない習慣が自分に毒だと分かっていても、人は本気でそれを変えようとはなかなか思わないものです。

そのような場合の、「変わりたい」は、実は「現状の最適化」にすぎないのです。

現状の最適化をもう少しわかりやすく言ってみると、危機回避、問題回避の思考パターンです。人間関係で煩わされたくないとか、癌になりたくないとか、お金がなくならないようにとか、そういう発想からうまれる問題解決の方法ですね。学校行きたくないなとか、会社やめたいなとか、たばこやめなきゃなとか…。

基本的にどんな悩みや問題であっても、それを解決したい、なんとかしたいと思いながら実際のところほとんどの人が考えているのは「現状の最適化」です。

そして、現状の最適化を求めている限りは、実は本気で変わりたいと思っていないということです。

しかしです。人間は、大脳が発達しているので非常に高い抽象思考が可能な生物でもあります。だからこそ、生命維持や種の保存といった、本能的な生命現象を超越する思考能力があるのです。

物理的な生命体である自分以上に、情報的な生命としての自分に価値を求め、情報空間における「成長」とか「成功」とか、どこまでも抽象度を高く高くあげていきたいと、やはり無意識的に求めてしまう性をだれもが奥底に持っている。

そこのスイッチが入ると、現状の最適化ではなく、現状の外を求めて人は出ていこうとします。現状を越えていく力が発動して、今の自分を越えるための行動が自然と起きるのです。

今のままの自分で十分ですとか、今のままのあなたで十分素晴らしいという考え方があるのですが、それだけでは人が変わるには不十分だと言うことですね。但し、そこは最低限のスタートラインにはなります。

でも、それだけでは成長や変化のための具体的な「行動」は起きないのですね。やっぱり自分はこんなもんじゃない、もっと出来るはずだ、もっと高いところへのぼりたいというハングリーさがないとダメなのです。

なので、本気で変わりたいと思っている人は、そのハングリースイッチの入れ方を学べば良いですし、その前にそもそも変わる必要があると本当に思っているのか自分に問うてみて、そうでもないなと思ったら、変わらないといけないと頑張る必要はないし、嫌だ嫌いだ、ダメだと言いながらも実は私は現状が好きなんだと認めればいいわけです(^_^)

本当に感じていることと裏腹な行動を起こそうとするので、身体も心もとても疲れてしまうし、苦しくなってしまうのですね。


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