私たちは日々、思考や感情の波に揺れ動いています。
「また不安にとらわれてしまった」
「同じ出来事なのに、人によって感じ方が違うのはなぜだろう」
こうした疑問や体験の背後には、氣=情報 という視点が隠されています。
氣功は、身体や心を整えるだけでなく、この「情報」と直接関わる実践でもあるのです。
1. 体験の違いは「情報の受け取り方」
同じ出来事でも、人によって全く違う感覚になることがあります。
例:雨の日
- 「憂鬱だ」と思う人
- 「恵みの雨だ」と思う人
この違いは、外の出来事が違うのではなく、内部表現(internal representation) と呼ばれる「情報の受け取り方」が違うから生まれます。
認知科学の研究でも、私たちが体験している現実は「外の世界そのもの」ではなく、脳がつくり出す「内部表現」であることが示されています。
つまり、私たちは「情報としての世界」を生きているのです。
2. 宇宙の根底にある「情報」
量子論の分野でも、「情報」は重要なテーマです。
- 粒子は観測されるまで、いくつもの可能性を同時に持っている
- 観測によって、そのうちの一つが現実として確定する
このことは「観察する」という働きが、物理的な次元そのものに影響を与えていることを示唆しています。
宇宙の基盤には、物質やエネルギーを超えた「情報場」がある。
氣功で氣を感じるとは、まさにその情報の流れに触れている体験なのです。
3. 思考と感情を超える氣功
- 思考=言葉やイメージという情報処理
- 感情=身体と心に現れる情報反応
これらはすべて「情報の表れ」です。
氣功では、呼吸を整え、丹田に意識を置くことで、この情報の流れに直接アクセスします。そのとき私たちは、思考や感情の波を超えて、静かな「智慧」とつながるのです。
それは知識や分析を超えた、全体を見渡すような理解。
仏教の「空」や道家の「無為」にも重なる、深い静けさの感覚です。
4. 現代に生きる智慧としての氣功
現代社会では、思考や感情の情報が氾濫し、心身の疲れや不安を生み出しています。
そんな中で氣功は、
- 認知科学的には「内部表現を調える実践」
- 量子論的には「情報場と響き合う技法」
- 東洋思想的には「天地人の調和に還る道」
として、現代を生きる私たちに大きな意味を持ちます。
結びに
今日、少しだけ呼吸を整えてみてください。
「私は今、どんな情報を流しているだろう」
そう問いかけるだけで、氣の流れは変わり始めます。
思考や感情を超えて、本来の智慧につながる道は、すでにあなたの内に開かれています。
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本記事は氣功と情報の関係をやさしく概観しました。認知科学や量子論、観察問題の視点まで詳しく知りたい方は 👉 氣功は情報──思考と感情を超える智慧(学術編)
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馬明香(ま あすか)
氣功師、ヒーラー、セラピスト
認知科学をベースとしたヒーリングと中国の伝統気功を用いて、病人を辞めて、本来の自分の生き方に立ち返り自己実現を目指す生き方を追求している。
本当になりたい自分を実現し生きることこそ、病気を治すことの唯一の道であり、どんな状況にあっても自分の価値を探求しながら人生を生きることが人の本当の幸せであることを信じて活動している。
「道タオ」に通じる気功的な生き方、すなわち、頑張らず無理せず、自然体であれば、自ずと自分が持っている本来の魅力や能力が発揮され、健康に豊かに幸せに生きられるはず。
人生のパフォーマンスを最高に高めていくための一つの道具として氣功を提案している。