気功について 病気と気功

🌙治癒とは何か ― 身体が語る意識の物語

癒しの四章 ― 身体・意識・魂・宇宙の調和 第1章

「治る」とは何だろう。
大学時代、私はこの問いにずっと惹かれていました。

薬や手術で症状が消えることを“治る”というのなら、
なぜ同じ治療をしても治る人と治らない人がいるのだろう。
そして、なぜ“心が軽くなるだけで”身体の症状が和らぐ人がいるのだろう。

私は心理学と生理学のあいだで、その答えを探し始めました。
当時はようやく「心身症」という言葉が一般にも知られ始めた頃で、
心と身体が相互に影響を与えるという考え方は、まだ新しかったのです。

 

心と身体が交わる場所

癒しの現場で見られる“奇跡的な治癒”には、
単なる生理的回復では説明のつかない何かが起きている。
その“何か”を私は知りたかった。

医師アンドリュー・ワイルやバーニー・シーゲルの著作に出会い、
身体の治癒には「心理的変容」が伴うという視点を学びました。
赦し、感謝、受容──そうした内的な変化が起きたとき、
身体がそれに呼応するようにバランスを取り戻していく。

治癒とは、失われた秩序が戻ることではなく、
新しい調和が生まれることなのかもしれない。
そう感じ始めたのはこの頃です。

 

癒しのとき、内側で何が起きているのか

治癒のプロセスを見つめていくと、
それは「死と再生」のような内的な変容を伴います。
古い価値観が崩れ、
これまでの自分を赦し、受け入れる勇気が生まれる。
心がそのプロセスを通過するとき、
身体もまた、その“解放”を反映するかのように変化していく。

私は、身体の修復現象の背後には
意識の働きがあると確信するようになりました。
それは理屈ではなく、
多くの臨床例や体験の中で“観えて”きた真理でした。

 

生命の自己調和という智慧

治癒とは、壊れたものを元に戻すことではありません。
それは生命が自らの秩序を再構成する、自己調和の働きです。
この視点に立つと、病気さえも「調和を取り戻すための動き」として観えてきます。

当時はまだ、“氣”や“意識”を科学的に語ることはできませんでした。
けれど私は、心が静まり、愛や赦しが生まれる瞬間に、
確かに“生命が整う”感覚を感じていました。

それが後に、氣功との出会いにつながります。
氣功では「氣=生命の情報」であり、
その流れが滞るときに不調が生じ、
流れが整うときに癒しが起こると考えます。

いま思えば、あの頃探していた「癒しの秘密」は、
すでに身体の中で語られていたのかもしれません。
生命は、いつでも自らを癒す智慧を持っているのです。

癒しとは、
生命が自分自身の完全性を思い出すプロセスである。

 

 

 
学びのご案内

このコラムで語った“癒しの本質”は、氣功を通して実際に体験し、
自らの身体と意識を通して確かめることができます。

三和氣功の氣功師養成講座では、
「感じる」「観る」「在る」という三つの実践を通じて、
生命の流れと調和する生き方を学びます。

🕊 氣功師養成講座 ― 自然とともに生きる道を学ぶ
講座の詳細はこちら ▶︎

癒しの探求を、理解から“体験”へ。
その一歩を、静けさの中から始めましょう。

 

-気功について, 病気と気功