三和氣功の哲学
── 静けさに還る道 ──
三和氣功の根底にあるのは、
「すべての存在はひとつの調和の中で生きている」という理解です。
氣功とは、心と身体、そして世界とのつながりを思い出すための道。
その歩みの先にあるのが、“静けさ”という名の根源の意識です。
三和 ― 天・地・人の調和
「三和(さんわ)」とは、
天(宇宙の秩序)・地(自然の法則)・人(心と身体)の三つが、
ひとつに和するという意味を持ちます。
天は流れ、地は受けとめ、人はそのあいだで氣を循環させる。
この三つが調うとき、いのちは自然とその力を発揮します。
そしてその中心にあるのが、“玄(げん)”──
陰と陽、光と闇、すべてを生み出す静寂の氣です。
三和氣功は、この「玄の氣」に立ち還る修練。
それは、分離したものを統合し、
再びひとつへと戻っていく道でもあります。
静けさの哲学 ― 「在る」という氣功
氣功の修練は、何かを変えるための努力ではありません。
すでに在る調和を思い出すための時間です。
静けさとは、何もない“空白”ではなく、
すべての生命が生まれる“源”の意識。
思考や感情の波が鎮まるとき、
氣は自然にめぐり、
身体と世界の秩序が再び整い始めます。
三和氣功が目指す静寂は、「止まる」ことではなく、
「すべての動きを内に抱く静けさ」です。
👉 関連ページ:[be with ─ 存在をともにするという癒し]
癒しから目覚めへ
癒しとは、欠けたものを埋めることではなく、
本来の自己に還ること。
痛みや不調、心の揺らぎさえも、
私たちを“中心”へ戻すためのサインとして現れます。
三和氣功では、癒しを通して「在る」ことを学び、
理解と実践を通して、やがて“創造”へと至ります。
「癒す」は終わりではなく、「目覚め」の始まり。
それが三和氣功の治癒観です。
👉 関連ページ:[病気は辞めるもの]
創造と調和 ― 本当の自分を生きる
氣功師とは、氣を操る人ではなく、氣と共に生きる人。
「本当の自分」とは、
個人の内側に閉じた存在ではなく、
宇宙とともに創造を続ける“調和の働き”そのものです。
静けさに立ち、愛をもって世界と関わるとき、
私たちは創造主としての力を思い出します。
行為は静寂から生まれ、
静寂は行為を通して世界を満たす。三和氣功の哲学は、この往還の中にあります。
結び ― 静けさは、創造のはじまり
すべての氣は、静けさの中で生まれます。
静けさの中で心が透明になり、そこに「本当の自分」という光が立ち上がる。
その光を、共に生きる人々の中に広げていくこと。
それが、三和氣功の哲学が目指す“和の創造”です。