セッションの背景と哲学

── 「癒し」から「創造」へ。氣功が導く調和の思想。

私たちは、身体や心の不調を「治す」ためにヒーリングを求めがちです。
けれど、氣功の視点から見れば、癒しとは“終わり”ではなく“始まり”です。

癒しの先には、より深い調和と、そして創造のプロセスがあります。

 

 

🌿 癒し ― 断片から全体へ

「痛み」「不安」「迷い」──
これらは切り離された部分が「私を観てほしい」と呼びかけているサインです。
氣功は、その声を静かに聴きながら、断片となったエネルギーを全体へと戻していきます。

癒しとは、バラバラになった自己を“再びひとつの生命の流れ”に戻すこと。
つまり、「分離の回復」です。

癒しが起きた瞬間、
人は「足りないものを埋める」生き方から、
「すでにある調和に気づく」生き方へと転じていきます。

 

☯️ 調和 ― 陰陽の統合

氣功では、世界のあらゆる現象は陰陽のリズムによって成り立つと考えます。
光と闇、静と動、内と外。

どちらか一方を否定することなく、
それらが出会い、溶け合うとき、そこに**「中庸」**という静けさが生まれます。

この調和の状態は、単なるバランスではなく、
宇宙そのものの呼吸と一致したときに現れます。

氣功のセッションでは、
身体の氣の流れと、心の情報の流れを同時に整え、
“自然界のリズムと共鳴する身体”を取り戻していきます。

 

創造 ― 無為自然のはたらき

癒しと調和が進むと、
私たちは「何かを変えようとする意識」から解放されていきます。

氣が静まり、心が透明になるとき、
自然の創造力が内側から働き始めます。

操作ではなく、調和によって世界は動く。
意図ではなく、在ることによって創造が起こる。

この創造とは、自分の力で現実を作り変えることではなく、
宇宙の流れに一致することで、
「自然とそうなっていく」という生命の本来の姿が戻ることです。

氣功のセッションは、その創造の場をひらく実践です。
それは、癒しの延長ではなく、
“本当の自分として生きる”という創造そのものです。

 

💫 三和氣功の哲学

三和氣功の根底には、創始者から受けついでいる
「心・身体・魂の三つの和(調和)」があります。

  • 自分の内なる世界と調和する(内なる和)
  • 他者や自然と調和する(人との和)
  • 宇宙と調和する(天との和)

この三つの調和がそろったとき、
人は「在るだけで世界を調える存在」となります。

癒しのその先にあるのは、“創造する静けさ”
氣功とは、愛と調和による創造を生きるための道です。