🕊️ シリーズ:宗教から自由への道 ― 神と人のあいだを越えて
第4篇(最終) 「創造主として生きる ― 内なる神を現す道」
── 神とともに世界を創る、調和の生き方
※このコラムは、宗教的信仰を外の権威から内なる神性への信頼へと転換していく、
三和氣功の哲学シリーズ〈宗教から自由への道〉の最終篇です。
外の神を求める信仰の旅を終え、
自らの内に神を見いだしたとき、
私たちは「創造主」として生き始める。
それは、祈ることと創ることがひとつになる生き方です。
神はあなたの内に息づいている
かつて人々は、天の上にいる神にすべてを委ね、
救いを願い、導きを乞いました。
けれど氣功の世界では、神とは「外の存在」ではなく、
生命そのものに内在する意識のはたらきと捉えます。
あなたが感じ、息をし、考え、愛するということ。
その一つひとつの中に、
神のはたらきが息づいているのです。
氣功とは、その“内なる神性”を体験的に思い出す道です。
外の力に従うのではなく、
自然と一体化した自分自身の意志に還る実践なのです。
神に触れるとは、情報空間に触れること
ある生徒さんが、丹田ヒーリングを続けていたときの体験を語ってくれました。
瞼を閉じていると、上丹田のあたりにスクリーンのような光が現れ、
そこに、誰だかわからないけれど優しく微笑む老人の顔が見えた、と。
宗教的には「神に出会った」と言えるかもしれません。
しかし脳科学的に見れば、それは右脳言語野から上がってきた
潜在意識の象徴的イメージです。
私たちがヒーリングや瞑想の中で見る光景、聴く声、感じる気配──
それらは、無意識の奥にある「情報空間(可能世界)」の断片。
未来の可能性、あるいは魂の記憶とつながる瞬間なのです。
結局のところ、人は自らのゴール(使命)に関する情報しか受け取れない。
なぜなら、内なる神(潜在意識)がすでにその方向へ
あなたを導いているからです。
氣功とは、身体を通してその微細な導きを“感じ取る力”を育てる道です。
神秘体験を求めるのではなく、
体験の中に神を観る感性を育むこと。
これが氣功的な信仰=内なる神への信頼です。
身体で確信する智慧
神に導かれているという感覚は、思考では理解できません。
それは**身体で確信する智慧(からだの知性)**です。
たとえば、丹田が温かくなる、
呼吸が深くなる、
心が静かに整う──
その感覚の中に、すでに「神の意志」は働いています。
氣功の修練によって身体性が整うと、
あなたは「導かれている」ことを体感的に知るようになります。
思考で信じるのではなく、
存在の奥で“信じている状態”そのものになるのです。
創造とは「在ること」のはたらき
創造とは、何かを特別に起こすことではありません。
無理に努力して変えることでもありません。
それは、ただ「在ること」から自然に生まれるはたらき。
あなたが静けさの中で調和しているとき、
あなたを通して宇宙が創造を始めます。
天(意識)と地(現実)を結ぶ“人”として、
あなたは氣の流れを媒介し、世界を動かしていく。
これが氣功師が生きる「天地人合一」の姿です。
氣功師とは、氣を操作する人ではなく、
調和を媒介する存在。
在るだけで世界が整い、光が広がっていく。
それが、創造主としての在り方なのです。
神とともに生きるということ
あなたの内なる神は、常にあなたとともにあります。
その意志は、あなたの呼吸、思考、感情、行動──
すべてを通して世界を動かしています。
だからもう、「どうすれば願いが叶うか」と悩む必要はありません。
叶えるのはあなたではなく、
**あなたの中の神性(いのちの意志)**だからです。
あなたがそれを信頼し、
愛と調和の意識で日々を生きるとき、
世界はあなたの中の神を映し出す鏡となります。
外にいた神は、もういません。
あなた自身が、その神を現す存在なのです。
神に従う生き方から、神とともに創造する生き方へ。
氣功とは、内なる神を体現し、世界を調和へと導く道。
あなたの光が、この世界を創り続けています。
🕊️ シリーズ:宗教から自由への道 ― 神と人のあいだを越えて
外の神を求める信仰から、内なる神を見いだし、
やがて“創造主として生きる”意識へ──
三和氣功の哲学が導く「宗教から自由になる」ための4つの物語。
第1篇 気功師が観た「マグダラのマリア」
― 愛と赦しの中にある、信仰の本質
第2篇 神から自由になること ― 宗教を超える意識の目覚め
― 信仰と依存を超えて、自由な魂を取り戻す
第3篇 信仰とは、自己への信頼である ― 神を内に取り戻すとき
― 神を外に置かず、自分の中に光を見いだす
第4篇(最終) 創造主として生きる ― 内なる神を現す道
― 神とともに世界を創る、調和の生き方
🌿 このシリーズは、宗教的信仰を外の権威から内なる神性への信頼へと転換していく、
三和氣功の哲学エッセイです。
馬明香(ま あすか)
氣功師、ヒーラー、セラピスト
認知科学をベースとしたヒーリングと中国の伝統気功を用いて、病人を辞めて、本来の自分の生き方に立ち返り自己実現を目指す生き方を追求している。
本当になりたい自分を実現し生きることこそ、病気を治すことの唯一の道であり、どんな状況にあっても自分の価値を探求しながら人生を生きることが人の本当の幸せであることを信じて活動している。
「道タオ」に通じる気功的な生き方、すなわち、頑張らず無理せず、自然体であれば、自ずと自分が持っている本来の魅力や能力が発揮され、健康に豊かに幸せに生きられるはず。
人生のパフォーマンスを最高に高めていくための一つの道具として氣功を提案している。