氣とは? ─ 情報としての生命のはたらき

❖ 導入 ─ 目に見えない秩序としての「氣」

氣とは、目に見えない「生命の秩序」をあらわす言葉です。

 

それは、単なるエネルギーや物質ではなく、あらゆる現象の背後で働く“情報の流れ”のこと。

古代の人々はこの世界を「氣でできている」と考えました。

宇宙も自然も人間も、氣のはたらきによって生まれ、動き、また静けさへと還っていく。

氣とは、生命の循環そのものを司る“見えない調和”なのです。

 

 

❖ 情報としての氣 ─ すべては「意念」から生まれる

現代の私たちの身体も、心も、そして現実も、すべて情報によって成り立っています。

DNAが生命の設計図であるように、

私たちの思考・感情・行動・信念もまた、情報によって形づくられています。

 

この情報の秩序こそが、氣。

氣功ではそれを「意念(いねん)」と呼びます。

 

氣功とは、この氣=情報の流れを観て、整える行法です。

つまり、氣を扱うとは――

自分の内外に流れる情報の調和を取り戻すこと。

 

 

 

❖ 身体は「情報の受信体」

情報としての氣は、頭だけで理解するものではなく、身体を通して立ち上がる“感覚そのもの” です。

 

身体はつねに、呼吸・鼓動・温度・圧・ゆらぎといった微細な変化を通して

内外の情報を“受信”しています。

 

だからこそ氣功は、身体に耳を澄ます実践であり、

身体がやわらぐほどに氣の情報は読み取りやすくなります。

 

三和氣功では、「身体は媒体」という考えを大切にしています。

 

❖ 東洋哲学に見る氣の生成

古代中国の宇宙観では、すべての始まりは「無極(むきょく)」──

形も分別もない、静寂と可能性の場から始まるとされます。

 

そこにわずかな動きが生じ、「太極(たいきょく)」が生まれる。

太極は「陰」と「陽」に分かれ、さらに「木・火・土・金・水」へと展開して、この宇宙のあらゆる現象が現れます。

 

これは、「情報が分化して世界が生まれる」という氣の哲学。

物理よりも先に情報があるという真理は、氣功を理解する上での最も重要な鍵です。

 

 

❖ 陰陽を超えた静けさ「玄」

陰と陽の動きが静まったとき、その奥にひっそりと現れる“ひとつの静けさ”があります。

東洋哲学ではこれを 玄(げん) と呼びます。

 

玄は「陰陽を超えた統合」であり、生命の秩序がふたたび整う“根源の場”。

氣の働きが最も透明になる領域です。

 

三和氣功の世界観では、

この玄の静けさが大切な基盤となります。

 

 

❖ 現代科学との共鳴 ─ 意識が現実を創る

現代の科学も、東洋の智慧と響き合い始めています。

 

認知科学では、

「私たちが見ている現実は、脳と心がつくる内部表現である」

と言われます。

 

量子論では、観測(意識)が現象を決定づけることが示唆されています。

 

つまり、私たちの意識=情報の焦点が、世界のかたちを決めている。

 

氣功はこの原理を、身体を通して体験する学びです。

氣の流れを感じるとき、脳と身体は情報にリアルに反応し、

“感じること”そのものが情報の書き換えを起こしています。

 

 

❖ 靜けさの中にある創造

氣は操作するものではなく、観るもの。

 

静けさに身をゆだねると、

氣の流れは自然に整い、生命の秩序が蘇ります。

 

 

 

❖ 中点と観照 ─ 何かを“変える”のではなく“還る”

三和氣功では、“中点”の静けさに戻ること を大切にします。

 

変えようとする意図を離れ、

陰でも陽でもない場所に還るとき、

氣は最も自然な形で調和を取り戻します。

 

これはまさに“観照”が働く状態。

操作ではなく、ただ観ることによって氣が動き、本来の秩序が現れます。

 

 

❖ まとめ ─ 静けさによる再創造

氣功とは、この「静けさによる再創造」の道です。

情報を変えるのではなく在り方を整えることで、世界が変わっていく。

 

それが、三和氣功の伝える

「氣=情報としての生命のはたらき」 です。

 


 

氣功は、氣=情報の流れを観て、整える実践。
「感じること」から始まる、心と身体と宇宙の調和法です。

👉 氣功とは自然と調和し、本当の自分に還る学び

 

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2025年10月18日