三和氣功の世界観

── 静けさと調和が、人生を自然な流れへ導く

 

外の世界がどれだけ揺らいでも、内側の静けさは、決して失われません。

 

三和氣功は、

「静けさ」

「調和」

「自然体」

この3つを軸に、人生そのものを整えていく氣功です。

 

ここでは、三和氣功が大切にしている世界観をまとめています。

蓮と龍の象徴、静寂意識、Be with、Effortless Flow……

それらがどのように “あなたの本質” を開いていくのか。

 

ゆっくりと味わうように読んでみてください。

 

1|三和氣功の世界を象徴する白い蓮と金の龍

陰を象徴する白い蓮── 静けさ・受容・本質へ還る智慧

 

白い蓮は、三和氣功の“陰の智慧”そのもの。

動く前の静けさ、受容、無限の源を象徴します。

 

 ① 静寂そのもの(無極の陰)

蓮は泥水の底、光の届かないところで静かに芽を出し、音もなく、争いもなく、花を咲かせます。

 

そこには

  • 思考が止まったあとの静けさ
  • 感情の波がおさまる場所
  • 何者にもならなくていい時間
  • 中点の「静」の側面

がすべて宿っています。

 

蓮は、三和氣功がもっとも大切にしている“静けさ=癒しの源” の象徴です。

 

 受容・柔らかさ(母性の陰)

蓮の花は主張しません。

ただ静かに咲き、どんな天候もそのままに受け取ります。

 

それは母性的な陰の力。

  • 押さない
  • 操作しない
  • 包み込む
  • そのままを受け入れる優しいまなざし

蓮は 変えようとせずに癒す存在です。

 

 ③ 濁りから咲く“浄性”と変容(陰の浄化)

蓮は濁った泥からしか咲きません。

むしろ濁りこそが、花を美しくする。

 

三和氣功が大切にする理解――

  • 苦しみや葛藤は悪ではない
  • 陰を感じることで氣は動き出す
  • ネガティブは変容の入口

蓮は、

“陰が調和するとき、人は静かに変容する”

という智慧を象徴しています。

 

④ 観照(ものごとをありのままにただ観る力)

蓮の中心は揺らがず、光にも影にも巻き込まれません。

それは、「観照」の象徴。

  • 反応しない
  • 抵抗しない
  • 善悪で判断しない
  • ただ観ることで、本当の自分が立ち上がる

蓮は 陽(龍)が動き出す準備としての陰 を示しています。

 

⑤ “Be with” の姿勢(ただ共に在る力)

蓮は、誰かを変えようとしないし、

誰かの痛みに飲まれもしない。

ただ、

静けさの中で共に在り続ける。

Be with(ただ共にいる) の姿勢そのもの。

 

ヒーリングも氣功指導も、「変えようとせず在ることから始まる」という三和氣功の根本哲学のシンボルが蓮。

 

 

陽を象徴する金の龍──創造・意志・愛・陽の発動

 

金の龍は、三和氣功における“自然の陽”。

静けさの奥から自然に立ち上がる 生命の発動 を象徴します。

 

① 創造の陽 ― 行動ではなく「発動」

龍は動の存在ですが、三和氣功の金の龍は

  • 中点から自然に立ち上がる動き
  • 無為自然の創造
  • 意図していないのに起こる生命の流れ

という、“静けさが呼ぶ陽”を表します。

 

② 誠実さ・まっすぐさ(父性的な陽)

金は濁りがなく、隠しごとのない光。
金の龍は、

  • 誠実さ
  • 嘘のないまっすぐさ
  • 人を導く父性
  • 温かさと強さの両輪

を象徴します。

静かだが力強い、“まっすぐな愛”としての陽です。

 

③ 天意(道)とつながる “導き” の象徴

龍は古来より天と地を結ぶ存在。

三和氣功の金の龍は「相手をその人の道へそっと戻す力」を持っています。

  • 誘導しない
  • コントロールしない
  • 押さない
  • 奪わない

ただその人本来の天意に風を送る。

それは三和氣功の根本である相手の力と自由を尊重する関わり方

 

④ 無極から太極が立ち上がる “陽の火”

白い蓮が無極の静けさだとすれば、金の龍は、そこから最初に生まれる 陽の衝動 を表します。

  • 宇宙が生まれる前の最初の振動
  • 生命が立ち上がる瞬間
  • 静から動へ移る境目

「動く前の静けさ」から「最初の動き」へ―― その境目に灯る火が、金の龍の陽です。

 

⑤ 愛と慈悲としての“守護とひろがり”

一般的には、龍は「力・権威」の象徴として扱われていますが、三和氣功の金の龍は、もっと静かな力を象徴します。

  • やわらかな陽
  • ひろがる陽
  • 守るための陽
  • 愛としての陽

「ただ在ることの強さ」をしめす陽のエネルギーです。

 

 

蓮と龍の統合 ― 玄(げん)

 

白い蓮と金の龍。

陰と陽。

静寂と発動。

この両方がひとつに溶け合うところに、三和氣功の核心である “玄(げん)” が生まれます。

 

① 静けさが動きを生み、動きは静けさへ還る

蓮の静けさは、龍の発動の準備となり、

龍の動きは、再び蓮の静けさへと還っていく。

 

その循環の中心には、努力ではなく、ただ在ることという静かな力がある。

 

② 玄=陰陽を超えてひとつに還る場所

玄とは、

白と黒

陰と陽

静と動

生と滅

すべてが二元を超えてひとつに溶け合う場所。

 

三和氣功が大切にしている“自然体で生きる”在り方の根源。

 

③ 蓮の静けさ × 龍の発動 = 自然体の創造

静けさ(蓮)が満ちたとき、生命の動き(龍)が自然に立ち上がる。

 

意図しないのに、無理していないのに、すべてが流れだす。

 

それが三和氣功の描く“自然体の創造”

 

④ この世界観がすべての実践の基礎

  • 伝統氣功
  • 陰陽バランシング/中点ワーク
  • 観照
  • 氣功師養成講座の全階層
  • 遠隔ヒーリング
  • タオの瞑想

すべてはこの 蓮と龍=陰陽の統合=玄 の上に立っています。

三和氣功そのものが“蓮と龍の循環”として存在しているとも言えます。

 

 

白い蓮の花の中から金の龍は、そっと静かに立ち上がる。

From the stillness of the white lotus,
the golden dragon quietly rises.

 

 

2|静寂意識(Silent Awareness)

── すべての癒しと創造の源

三和氣功の中心にあるのは 静寂意識

 

 

いつも、誰の中にもあり、

気づかれていないだけの「在る」場所。

 

静寂意識に触れると:

  • ざわざわが静まり
  • 思考がほどけ
  • 身体が柔らぎ
  • 本当の方向へ流れが戻り始めます

静寂は、

癒しであり、

学びであり、

創造であり、

人生の羅針盤そのもの。

 

どれだけ外が騒がしくても、ここだけは決して乱れません。

 

3|Be with(”ともにある”という癒し)

── 何も“しないからこそ”深く癒える

 

 

三和氣功のヒーリングやセッションの核にあるのが Be with

 

これは

「治そうとする」

「励まそうとする」

「変えようとする」

という意図を完全に手放し、

 

ただ“相手の存在と共に在る”という在り方。

何もしないことが、もっとも深く癒すことがあります。

 

なぜなら、

押す力も、引く力も手放した場所にだけ、

本来の調和が立ち上がるから。

 

Be with は

“愛と静けさのヒーリング”

と言ってもいいくらい、三和氣功の本質です。

 

4|Effortless Flow

(努力ではなく、自然な流れに乗る)

 
多くの人が苦しむのは、「努力し続けないと、人生が止まってしまう」という思い込みです。

 

でも氣の世界では逆。

 

流れは、

“押すことで生まれるのではなく、押すのをやめたときに自然に戻る”

のです。

 

Effortless Flow とは:

  • 操作をやめる
  • 制御をやめる
  • 抵抗をやめる

その結果として起きる

自然治癒・現実の調和・内的目覚め

のプロセス。

 

三和氣功は、その「流れへの回帰」をサポートする道です。

 

5|自然体と本当の自分

 

 

本当の自分とは、目指すものでも、手に入れるものでもなく、

また新しく作るものでも、努力してなるものでもありません。

静けさの奥にいつもある“変わらない核”。

 

自然体とは、

自分を盛らず・固めず・ありのままに、自然にただその核で生きること。

 

氣功の本質は、

“何かになる”ことではなく、すでに在る自分へ還る旅。

努力で作った自分ではなく、静けさから咲く自分へ。

 

6|三和(さんわ)の意味

 

三和には、二つの層があります。

陰・陽・中の和

陰=蓮

陽=龍

中=静寂・観照

 

この三つが調和した状態=三和。

 

 天・地・人の和

天=意識・情報

地=身体・生命

人=心・感情・経験

 

この三つもまた、整うとひとつになる。

 

三和氣功は、

二元を超えて「ひとつ」へ戻る道

として設計されています。

 

7|おわりに

── 静けさから咲く人生へ

三和氣功は、

早く変わるための技法ではありません。

 

静けさに還り、

自然体の自分に戻ることで、

人生がひとりでに調和していく——

 

そんな “本質的な変容” を応援する道です。

 

蓮(陰の智慧)と龍(陽の創造)が、

あなたの内側でそっと統合するとき、

人生は effort ではなく flow へ。

 

どうぞ、ゆっくりと、自然なペースで。

 

この世界観が、

あなたの歩みにそっと寄り添えますように。