目に見えない領域の影響を受けていることを自覚する
氣功を学ぶということは、情報の扱い方を学ぶということであり、目に見えない世界のことについて学ぶということでもあります。
星の王子様のなかのキツネが「本当に大切なものは目に見えない」と語ったように、この世界は目に見えないもので成り立っているというのが氣功の基本的な考え方です。
「私」という存在も、目の前に起きている現実も目に見えない領域こそが本質なのです。
だからこそ、目に見えない「情報」に私たちはもっと注意を払う方が良く、自分が自覚できない領域でいかにその目には見えない情報の影響を受けるのかを理解する方が良いのです。
氣功を学ぶということのメリットの一つは、そうした目に見えない情報を認識するスキルや目に見えない情報を意識的に取り扱えるスキルが身につくことです。
特に一日に接する情報量が平安時代の人の一生分と言われるほどの多くの情報にさらされる私たちは、目に見える汚れよりもずっとずっと多くの目に見えない領域の情報的なゴミに容易に汚染されてしまいます。
こうしたゴミは目に見えない領域、つまり潜在意識に溜まっていくのでよほど意識的になっていないと知らない間に雑多な情報のゴミに私たちは自分の心も体も埋もれてしまうのです。
心が荒み、良くないとわかっているのに身体に毒になるような生活に陥り、疲れがたまり続け、それがさらにネガティブな思考と感情を引き起こして、ついには身動きが取れなくなっていまいます。
自分でも理解ができないくらい気分が落ち込んだり、制御できないほどのネガティブな衝動が湧いてきたりします。
こういう状態の人は、本当に生ゴミにまみれて膨れ上がったように感じられます。
邪気まみれ、蟲(むし)まみれにみえ、ときにはご本人ではない、誰かほかの存在に乗っ取られているような印象さえ受けます。
なぜゴミがつくのか
なぜ私たちはこうも容易に情報的なごみ、邪気にまみれてしまうのでしょうか?
原因はいくつかありますが、ここでは2つのポイントから見ておきましょう。
1つは、自分の潜在意識の中に、外部のゴミを吸着するような情報を抱えているからです。
自分の中に、抽象度の低い情報と呼応するような思い込みや信念、リアリティがあるとそれに引き寄せられるようにどんどん波長の合う情報が入り込んでくるのです。
もう1つはゴールがないこと。これは言い換えれば「自分軸」がないこととも言えます。
ゴールがないと何が自分にとって大事なのか、情報の取捨選択をする基準がないのですべての情報を丸のみにせざるを得なくなるのです。
そして雪だるま式に情報まみれになり、本当はあるはずのゴールがますます見えなくなってしまいます。
そして、『千と千尋の神隠し』のカオナシのように、飲み込んだ他人の言葉でどんどん膨れ上がって暴走しだすのです。
ここで私たちがしっかり理解しておくべきことは、ゴミや邪気を取り込む要因は常に自分の中にあるのだということです。
気功を習うと、浄化し、結界を張り、情報的なゴミに対する対策を立てることができるでしょうが、本当にやらないといけないことは、自分の中にもともとある外側のゴミを引き寄せる「ゴミ」や「カオナシ」のような存在をちゃんとヒーリングすることです。
それが情報にまみれる本質的な原因だからです。
なのでその自分が抱える本質的な問題を自覚しないままにいくら浄化し、結界を張っても効果は一時的なものになるでしょう。
逆にゴミにまみれる根本的な要因がなくなれば、私たちは浄化や結界がなくても、どんな時も軽やかに生きていけるはずです。
蟲にとらわれず抽象度を上げる
他人の抽象度の低い思考や感情が邪気となって影響を与えることを、気功では「蟲(むし)」と呼んだりします。
抽象度の低いそうした情報は実際にうごめく蟲のように感じられるものです。
気持ちの良いものではないでしょうが本当はそれほど強力な呪いでもありません。
蟲駆除や蟲を浄化するための気功技術もいろいろありますが、根本的な問題は常に蟲に食われる本人にあるので、セルフヒーリングや施術の際に蟲そのものに気を取られてそこに労力や時間を割くよりは、
本人の抽象度を上げるような取り組みをすることの方がよほど重要です。
時には蟲のようなかわいいレベルではない、大きな邪気が意識に上がることもありますが、恐れる必要はありません。
抽象度を上げて対峙すれば済む話です。
抽象度を上げるとは、具体的に言うと同じ土俵に立たないということです。
つまり戦わないということです。
戦ってしまうと、負ける可能性もあるので根本的な解決には至りません。
それは強くなければならないということではありません。無敵であるということです。
気功師は「無敵」でなければならないのです。
だからこそ三和氣功では「調和」という概念を使います。
陰陽バランシングヒーリングは、まさにそういう観点から生まれたヒーリングの在り方なのです。
気功師、ヒーラー、セラピスト
認知科学をベースとしたヒーリングと中国の伝統気功を用いて、病人を辞めて、本来の自分の生き方に立ち返り自己実現を目指す生き方を追求している。
本当になりたい自分を実現し生きることこそ、病気を治すことの唯一の道であり、どんな状況にあっても自分の価値を探求しながら人生を生きることが人の本当の幸せであることを信じて活動している。
「道タオ」に通じる気功的な生き方、すなわち、頑張らず無理せず、自然体であれば、自ずと自分が持っている本来の魅力や能力が発揮され、健康に豊かに幸せに生きられるはず。
人生のパフォーマンスを最高に高めていくための一つの道具として氣功を提案している。