緊張が痛みのスイッチを入れる
怪我や炎症ではない、日常的に私たちがよく経験する痛みは「緊張」によって引き起こされることがとても多いです。
精神的および肉体的なストレスや緊張は、ストレスに対する生体反応の一部として末梢の血管を収縮させ、筋緊張を引き起こします。
すると、末梢血流が低下して組織の酸素不足を招き、細胞の代謝によって生じた老廃物が細胞内に蓄積されることで発痛物質が産生され、そのために痛みが生じます。
この痛みは、痛みへの反応として筋緊張を引き起こし、さらに末梢血管の血流低下を引き起こすのでまた発痛物質を生み出すという、痛みの悪循環を生み出すことになります。
これが普段私たちがよく遭遇する痛みの発生機序で、肩こりや腰痛、頭痛の原因となることが多いのです。
氣功はα波を作り出す
日常的に私たちはストレスや緊張と完全に無縁になることが難しいのが現実です。
よって、いかに精神的或いは肉体的な緊張やストレスを自分なりにコントロールするのかが痛みのコントロールをしたり、生活の質を向上させ維持していく上では大切なことです。
伝統氣功やセルフヒーリングを実践すると、身体の反応として脳波がα波に変化することがわかっています。
「氣」を感じている意識状態の脳波がα波になるということです。
α波が発生すると、セロトニンが分泌されます。
セロトニンは幸福ホルモンとも呼ばれるように、自律神経のバランスを整えて緊張を解き、気持ちを落ち着かせ幸福感をあげる効果があり、心と身体の健康にはとても重要な役割を果たします。
α波はセロトニンだけではなくβエンドルフィンという物質の分泌も促します。
βエンドルフィンは、脳内麻薬という別名のごとく痛みや苦痛を和らげる働きがあります。
よって、氣功をやるだけで自然とストレスや苦痛、緊張から解放され、脳の疲労が回復し自然治癒力が高まるようになっているわけです。
脳波をα波にしていくために難しい氣功や瞑想に取り組む必要はなく、ただ氣を感じるだけでも十分です。
痛みや緊張でどうしようもない時に、ほんの数分手から氣を出して感じてみるだけでも、脳が痛みや緊張を感じることで生じる痛みの悪循環を断ち切ることができます。
実際、三和氣功で氣功を学ばれている方のほとんどが、伝統氣功やセルフヒーリングの実践でご自身の偏頭痛や肩こり、腹痛などの慢性的な痛みを緩和する術を早い段階で身につけておられます。
痛みは心の視野を狭くする
痛み自体も辛いものですが、本当に残念なことは、痛みや苦痛を感じると私たちの心の視野が非常に狭くなってしまうということ。
つまり、客観的に物事を観たり考えたり、余裕やゆとりを持って物事に接する能力が著しく低下してしまうことです。
痛みや苦痛が心の視野を狭め、きつく当たったり、乱暴になったりというように、感情にまかせて行動してみたり、ネガティブな発想だけにとらわれて創造的に物事を考えられなくなってしまいます。
すると、それが更にまたストレスを生んで、精神的も肉体的にも苦痛がどんどん増幅されていくという負のスパイラルから抜け出しにくくなります。
セラピーや治療を受けるなどして人の手を借りないとなかなか立ち直れないという状態に陥る前に、自分でその悪循環から抜け出す方法を身につけておくことが、健康のためにはもちろん、創造的に理想の未来を思い描くためにもとても大切なことです。
気功師、ヒーラー、セラピスト
認知科学をベースとしたヒーリングと中国の伝統気功を用いて、病人を辞めて、本来の自分の生き方に立ち返り自己実現を目指す生き方を追求している。
本当になりたい自分を実現し生きることこそ、病気を治すことの唯一の道であり、どんな状況にあっても自分の価値を探求しながら人生を生きることが人の本当の幸せであることを信じて活動している。
「道タオ」に通じる気功的な生き方、すなわち、頑張らず無理せず、自然体であれば、自ずと自分が持っている本来の魅力や能力が発揮され、健康に豊かに幸せに生きられるはず。
人生のパフォーマンスを最高に高めていくための一つの道具として氣功を提案している。