過去を癒すのが先ではない
誰しも、深く傷ついたり、そのことを思い出すことも出来ないほど心理的にダメージを受けた記憶があるものです。
いわゆる心的トラウマですね。
「トラウマを解消するからこそ先にすすめる」という考え方がありますが、これは間違いではないですが、本当に大事な「未来」、いわゆるゴールが盲点に隠れてしまうリスクがあるという点で、問題があります。
まだ未熟だった頃に受けた心の傷は、未熟だった故に感じた当時の強い情動を喚起します。
時には辛すぎて感じることを無意識に避けるという形で自分を守っている場合もあるでしょう。
これが、自分に対する不適切な認識や反応パターンを作り出すので、なぜかいつも生きづらいとか、なぜかいつもうまくいかないとうような体験を繰り返すことになります。
そして、その不具合を修正するために、自分の不適切な認識パターンや反応パターンを、より抽象度の高い視点から再認識しなおすという作業は、必要です。
ポイントは、より抽象度を上げた状態で認識しなおすという点で、当時のままの視点で過去と向き合っても、辛くて苦しいだけ、更に抽象度を下げて、低いままのセルフイメージを強化し、エフィカシーは低いままです。
では、どのように抽象度を上げるのか。
結論から言えば、そこにゴールを設定する意義があります。
ゴールを設定するからこそ、現状の外が見えてくるのであって、ゴールを決めないままに過去を癒そうとしても結局は過去の延長である現状の中で、過去の自分の視点のまま過去の自分を見るだけで画期的な変化など望むべくもありません。
傷ついて弱々しくて無力な自分が、これからはどういう自分で在ることを選択するのか、その理想の未来の自己像をまず自分で決めること。
それが、抽象度を上げるための大前提なのです。
もちろん、抽象度を上げるために氣功の観点からすべきことは他にもあります。
例えば、体力をつける、身体性を整える、知識をつける、等です。
でも、こんな自分はもう嫌だ、本当はこうでありたいと強く思うからこそ、過去の自分と向き合う体力や知力、新しい知識や新しい人間関係や新しい仕事や新しい環境が徐々に手に入ってくるようになります。
そして、現状の外に出ることを繰り返す度、過去の自分への認識も書き換わっていくのです。
よって、「過去を癒す」のが先ではなく、まずは「未来を観る」ことが先であり、重要なのです。
なぜ未来が過去より重要なのか
なぜ未来が過去よりも先で重要なのか。
それは、過去の延長である自分を辞めて新しい自分を手に入れるためには、未来の自分のイメージがどうしても必要だからです。
苫米地英人博士は「時間は未来から流れてくる」という表現で、自己認識の基準を未来に置くことの重要性を繰り返し説いていますが、それは、過去の自分を現在の自分や未来の自分の根拠にしている限りは「変革」は望めないということです。
コーチングで言われる「過去は関係ない」というのは、そういう意味です。
だから、ゴールは現状の外に設定する必要があるのです。
現状の外とは、(過去の延長線上にある)今の自分のままでは絶対に到達できない未来という意味です。
これをもう少し具体的に言えば、過去の実績や経験、トラウマ、今の自分の性格、能力、成績などは一切無視して、本当にこれが欲しいな、こうなったらものすごく嬉しいなと思う未来であるということです。
その未来を言葉にして自分の情報空間にそのイメージを作り出すことが出来れば、無意識はそちら側に向かって進むように自動的にセットされます。
頭の中に浮かんだイメージに向かって動くという性質が脳にはあります。
ステーキが食べたいな~と思ったら、自然に頭の中にはあなたの理想のステーキの画像が作り出されます。そして、あなたは実際にそのイメージ通りのステーキを食べることになります。
過去の自分のイメージを持ち続けていてはいけないのはこのためです。
あなたが過去に作り出した自分のイメージを頭の中に思い描いている限り、そちらの自分が実現され続けるわけです。
つまり、本当に自己変革を起して望む自分になりたいなら、過去を癒すより何より先に、理想の未来の自分のイメージをまず頭の中に作り出す必要があるのです。
言葉は「氣」、「氣」は万物の創造エネルギー
理想の未来を手に入れるためのメカニズムを、氣功の世界観の中でも説明してみましょう。
その理想の未来の自分のイメージは何によって作り出されるのか。
それが「言葉」です。
先ほどのたとえでいえば、ステーキという言葉が先で、その後にステーキのイメージがわいてきます。
ですから、私たちがすべきことは、まず未来の自分を自分の「言葉」によって定義すること。
過去に教え込まれた価値観や他人の意見や、周りの期待に沿うのではなく、自分が自分のために決めた未来のために「言葉」を選んで下さい。
これが、コーチングでいうところのゴール設定です。
言葉とは私たちの「意識」が、言語というツールによってアウトプットされるものなので、三和氣功では、言葉は氣だと認識しています。
三和氣功の創始者である馬光文先生は「氣は意念である」とよく言っておりましたが、氣功とは「意識」を操る技なのです。
中国の古い哲学では万物は氣で出来ているといい、すべての物事は陰陽の氣の作用の中で生まれては消えていくとされています。
つまり、「氣」とは万物を生み出す「意念」の力、この世界をつくりだす創造エネルギーです。
ですから、私たちが意識した言葉によって生まれた頭の中のイメージが「氣」の流れを生み現実を創造する、そのように説明することが出来ます。
よって私たちは、万物を創造する力そのものである自分の「氣」がどこに向いているのか、非常に意識的になる必要があります。
具体的には、例えば、セルフトークにおいて自分が自分にどんな言葉を投げかけているのか、他者との関わりにおいて相手にどんな言葉で接しているのか、頭の中にどんなイメージが浮かんでいるのか、自分の未来をどんな言葉で説明するのか、そういったことを丁寧に見直していくだけでも、現実を変える力となるのです。
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認知科学をベースとしたヒーリングと中国の伝統気功を用いて、病人を辞めて、本来の自分の生き方に立ち返り自己実現を目指す生き方を追求している。
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