小手先のテクニックを使う前に自分のあり方を見直す
氣功は他人はもちろん、自分自身を書き換えて行くツールです。
一言で言えば、自分の意識レベルを上げ、抽象度を高く保つためにこそ氣功はあるし、このために私たちは氣功を続けていくのです。
意識レベルや抽象度が高いということはより高く広く物事を観て、自分自身のこともより広く深く洞察することができるということです。
そして、氣功がどの程度機能するかは、まさに使う人の抽象度や意識レベルに依存します。
結界を張ったり、浄化を張ったりするけれど全然効かない… と感じるのなら、まずそんなテクニックに頼らず自分の抽象度を上げることに留意していきましょう。
氣功はそれを使う「自分がどのようにあるのか」ということがまず重要です。
例えば下丹田ができているか、軸が通って抽象度が上がっているか、自分を観察(止観)できているか、情動をコントロールできているか、こういったことの方をまず最初に意識してアプローチしていくのです。
こうした自分のあり方が整ってこそ技術のレベルが上がるのであって、そこへの取り組みを無視しして浄化や結界のような技術を使ってみても、結局は小手先のテクニック止まりになるでしょう。
すべては抽象度を上げるため
浄化や結界も、美肌クリームも、あらゆる氣功技術は自分の抽象度を上げるため、自分をよりよく成長させるためにあるのです。
これは私が氣功をお伝えする上ではとても大切にしていることです。
決して自分を守ったり、不安や恐れをもみ消したり、誰かをコントロールしたりするために使うのではありません。
氣功は、弱い自分を守ったり、楽になるために、それに頼っても機能しないのです。
氣功は自分を成長させ強くさせ、自分のパワーを大きくしていくためにあります。
氣功は魔法の杖です。道具なので、ある程度は誰が使っても機能しますが、使いこなしたり杖自体のパワーを上げるためには自分自身が成長しないといけません。
自分のことは自分で癒す
氣功ができるからって、楽に生きれるわけではありません。
せっかく氣功を学んだのに氣功が効かない… 言われたとおりやったけど効かない… とぼやくくらいなら、どんな逆境にいようとも、どんなに疲れてどん底にいても本気で自分で自分のことを癒してみようとしてみてください。
自分のことをどうにか変えてやろうという、ある種のクレイジーさを持ってください。
ビクトールフランクルは、あのアウシュビッツの中で、「人生は自分に何を期待しているのか」と問うて「ここでの体験を世界に伝えるんだ」と答えを出して生き延びました。
これこそクレイジーです。
110万人程が犠牲になりながら生き残ったのはほんの数百名に満たないとされているその極限状況の中で、「人生は自分に何を期待しているのか」なんて、普通は発想できないと思うのです。
私たちは幸いにもそこまで追い詰められていない。だからほんの少しだけ発想を変えるだけで良いのです。
弱い自分を誰かから守るためではなく、自分が不快だと感じる誰かや何かや周りの環境を変えてやろうと氣功を使うのではなく、自分を成長させるために氣功を使うのです。
今の自分、今の環境、あるいは過去から逃げても何も解決しません。
逃げたり、守ったりするために氣功を使っているのなら、結局それは「弱い自分」「ダメな自分」にエネルギーを注いでいることになるのです。
どうにもならない状況に追い込まれたら、徹底的に氣功で自分と向き合って、今できることでいいので自分の抽象度を上げることだけに専念してみましょう。
疲れたところに気を流すだけでもいい、それでも徹底的に真剣に取り組めば何かが変わります。
状況が変わったり、問題が解決するのは、自分のあり方が変わるからです。自分の抽象度が上がって観点が変わるから。
今が辛いだけ、苦しいだけなら、あなたはもっと成長する伸びしろがあるし、その必要があるということです。もっと視野を広げてもっと視点を高く持って、まだ見えていないことを見る必要があるのです。
それが、フランクルの言う、「あなたはあなたの人生から期待されている」ということです。
もっと高い理想のためにまだまだやることがあるはずだと、本当のあなたは知っています。
そしてそのために今を生き、氣功を活用するべきなのです。
気功師、ヒーラー、セラピスト
認知科学をベースとしたヒーリングと中国の伝統気功を用いて、病人を辞めて、本来の自分の生き方に立ち返り自己実現を目指す生き方を追求している。
本当になりたい自分を実現し生きることこそ、病気を治すことの唯一の道であり、どんな状況にあっても自分の価値を探求しながら人生を生きることが人の本当の幸せであることを信じて活動している。
「道タオ」に通じる気功的な生き方、すなわち、頑張らず無理せず、自然体であれば、自ずと自分が持っている本来の魅力や能力が発揮され、健康に豊かに幸せに生きられるはず。
人生のパフォーマンスを最高に高めていくための一つの道具として氣功を提案している。