世界がひとつの光になるとき
感謝と赦しの4つの扉 ― 過去と自分、そして世界との和解を通して、愛と調和を取り戻す旅 第4章
赦しの先にあるのは、
静かであたたかな愛の感覚です。
それは、誰かを特別に愛するというよりも、
存在そのものに深い敬意と感謝が溢れる状態。
氣功では、この状態を「大周天(だいしゅうてん)」と呼びます。
自己の内をめぐっていた氣が、外の世界へと拡がり、
やがて天地人すべてを包み込む――愛と慈悲の循環。
この章では、「感謝」という祈りの力が
どのように氣の循環を生み、世界を癒すのかを紐解きます。
感謝は、愛の氣を動かす
感謝とは、言葉の礼儀ではなく、氣の動きそのもの。
「ありがとう」と心から感じるとき、
胸の中心(ハート)から温かな氣が広がり、
それは自分の内と外を結ぶ“波”となります。
科学的にも、感謝の感情は副交感神経を活性化し、
心拍や脳波を整えることが知られています。
つまり、感謝は身体を通して世界に調和を放つエネルギー。
感謝するたびに、世界の氣がひとつに戻っていく。
それが、愛の循環のはじまり。
慈悲とは、理解を超えた受容
慈悲(compassion)とは、「他者の痛みを自分の痛みとして感じる心」。
しかし、それは同情や犠牲ではありません。
氣功的に見れば、慈悲とは全体としての氣の感受性。
誰かの苦しみを“共に感じる”ことによって、
分離していたエネルギーが再び結びつき、
世界の氣のネットワークが再調和を始めます。
慈悲は、癒す側・癒される側という二元を溶かす。
そこに残るのは、ただ“在る”という愛の場。
この状態では、祈りも行為もすでに“氣”そのもの。
それが「無為自然(むいしぜん)」の愛の働きです。
慈悲とは、理解を超えた受容
慈悲(compassion)とは、「他者の痛みを自分の痛みとして感じる心」。
しかし、それは同情や犠牲ではありません。
氣功的に見れば、慈悲とは全体としての氣の感受性。
誰かの苦しみを“共に感じる”ことによって、
分離していたエネルギーが再び結びつき、
世界の氣のネットワークが再調和を始めます。
慈悲は、癒す側・癒される側という二元を溶かす。
そこに残るのは、ただ“在る”という愛の場。
この状態では、祈りも行為もすでに“氣”そのもの。
それが「無為自然(むいしぜん)」の愛の働きです。
すべての出会いが、祈りに変わる
人生で出会う人、起こる出来事――
それらは偶然ではなく、氣の縁によって生まれる出会いです。
喜びも痛みも、すべてが「生命の対話」。
ひとつひとつの出会いの中に、「愛に生かされている」感覚がある。
感謝の氣は、過去を光に変え、
慈悲の氣は、未来を調和に変える。
そう気づいたとき、私たちは
世界そのものが祈りでできていることを知ります。
世界がひとつの光になるとき
感謝は、愛を流す。
赦しは、分離を溶かす。
慈悲は、すべてを包む。
この3つがひとつになったとき、
氣は大きく循環し、世界は“ひとつの光”として息づきます。
もう、癒すべき傷も、赦すべき誰かもいない。
あるのは、すべてを抱きしめる大いなる愛――生命そのものの祈り。
それが、「感謝と赦しの4つの扉」を通して辿り着く静けさの果て、
三和氣功が伝える“愛と調和の氣”の境地です。
感謝は、始まりであり、終わりでもある。
赦しは、痛みを通して愛を思い出す道。
静けさの中に、そのすべてが還る。
馬明香(ま あすか)
氣功師、ヒーラー、セラピスト
認知科学をベースとしたヒーリングと中国の伝統気功を用いて、病人を辞めて、本来の自分の生き方に立ち返り自己実現を目指す生き方を追求している。
本当になりたい自分を実現し生きることこそ、病気を治すことの唯一の道であり、どんな状況にあっても自分の価値を探求しながら人生を生きることが人の本当の幸せであることを信じて活動している。
「道タオ」に通じる気功的な生き方、すなわち、頑張らず無理せず、自然体であれば、自ずと自分が持っている本来の魅力や能力が発揮され、健康に豊かに幸せに生きられるはず。
人生のパフォーマンスを最高に高めていくための一つの道具として氣功を提案している。