「変われない」という感覚に囚われる瞬間、それはしばしば恐れが心の奥底にで変化への抵抗を起こしています。
この恐れは、社会が私たちを制御するための非常に効果的な道具であり、自己成長や本質的な変容を妨げる最も大きな原因となります。
しかし、氣功という古来からの智慧を通じて、私たちは恐れを自覚し、それを解放する手段を身につことができます。
恐れとその影響
恐れは私たちを『本当の自分』から遠ざけ、自分らしい人生を生きることを制限します。
「失敗が怖い」「他者からの評価が怖い」など、恐れが生む思い込みは、無意識のうちに私たちの行動を制限し、能力を抑え込みます。
恐れにより自己の価値基準が外部に委ねられ、本来の自由や幸福を感じることができなくなります。
恐れは主に脳の扁桃体によって引き起こされます。
扁桃体は危機を感知し、脳はサバイバルモードを発動させます。
恐れは扁桃体が引き起こす正常な防衛反応ですが、「サバイバルモード」が過剰に働くと実際の危険性よりも強い感情を伴った記憶を形成します。
これが、幻想的な恐れとして私たちを無意識的に支配してしまいます。
問題なのは、当人は自分が感じている「恐れ」があたかも真実であるかのように認識してしまうことで、その幻想から自力では逃れなれなくなってしまうほどに支配されてしまうことです。
この状態は、ストレスが蓄積し、自尊心を傷つけ自己肯定感を下げ、集中力の低下につながることが分かっています。
社会の枠を越える勇気
恐れは、ただ私たち個人の中にあるだけでなく、社会そのものに深く組み込まれています。
ルールや価値観、評価システム――社会が作り出したそれらは、多くの場合私たちに「何かが足りない」と感じさせ、恐れを植え付けます。
結果として、私たちは他者の目や社会的な期待に囚われ、自分が本当に望む人生を見失ってしまいます。
だから、その仕組みに疑問を持つことが、恐れから自由になり、本来の自分の人生に気づく第一歩です。
そのために私たちは内なる声を静かに聞き取り、社会の価値観にではなく、自分自身の感覚に基づいて選択をする力を養う必要があります。
「自分の人生を生きる」とは、こうした社会の作り出す恐れの鎖を外し、本当の自分を再発見するプロセスそのものなのです。
氣功が恐れに対してできること
氣功は、呼吸、動作、そして意識を調和させることで心と身体を整える実践です。
氣功の中核にある「氣」の流れをコントロールすることよって、恐れや不安といったネガティブな感情を変容させることが出来ます。
「氣」を感じることにより、脳波が変化し、セロトニン分泌を促し、心身がリラックスした状態になります。
これは認知科学の言葉で言えば抽象度が上がった意識状態ですが、この状態が、恐れからの解放の第一歩となります。
具体的な実践の例
丹田呼吸法::下腹部(丹田)に意識を集中させ、深く息を吸い込んで静かに吐き出します。この呼吸法は、心の安定を促し、内なる平和を感じさせてくれます。
ゆったりとした動作:シンプルな氣功の動作を取り入れ、動きと呼吸を連動させることで「氣」の流れを意識します。気功でなくとも、コップを口に運ぶといった日常的な動作ひとつをゆっくり行うことでも、様々な感覚が自分の内に起きることに気づいてみてください。
瞑想的な自己観察:日々の中で5分でも静かに目を閉じ、自分の内なる感覚に耳を傾ける時間を持つことも大きな変容をもたらす可能性があります。
恐れを越えて、その先の未来を観る
恐れに囚われず生きることは、自己の可能性や力を引き出す鍵です。
恐れを解放し、『本当の自分』に戻ることで真に意味のあるあなただけの人生を創造していきましょう。
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馬明香(ま あすか)
氣功師、ヒーラー、セラピスト
認知科学をベースとしたヒーリングと中国の伝統気功を用いて、病人を辞めて、本来の自分の生き方に立ち返り自己実現を目指す生き方を追求している。
本当になりたい自分を実現し生きることこそ、病気を治すことの唯一の道であり、どんな状況にあっても自分の価値を探求しながら人生を生きることが人の本当の幸せであることを信じて活動している。
「道タオ」に通じる気功的な生き方、すなわち、頑張らず無理せず、自然体であれば、自ずと自分が持っている本来の魅力や能力が発揮され、健康に豊かに幸せに生きられるはず。
人生のパフォーマンスを最高に高めていくための一つの道具として氣功を提案している。