これを読んでいるあなたは、自分が心の奥で何かをぎゅっと握りしめていることに気がついていないかもしれません。
それは、不安や恐れから逃れるため、あるいは安心や安定を求めるための自然な行動なのだけれど、でも本当にあなたが必要としていることは「本当のわたし」に出会うことなのではないですか?
本当に無自覚に、知らず知らずのうちに、私たちは何かに必死にしがみついていることがあります。
それが不安や恐れをさけて、安心や温かさや確実さを得るためのつもりであっても、その何かを握り続けることで、心と体は緊張し、呼吸は浅くなり、視界が狭くなってしまう。。。
あなたが力を込めるほど、実際には世界が窮屈になり、視界はぼやけて何も見えなくなります。
そんな状況が続けば、自分自身から切り離されたような感覚に陥り、孤独な闘いを続けなければならないように感じることもあるでしょう。
でも、その「握りしめてるもの」や「しがみついているもの」は本当に必要なものですか?
ふと立ち止まって、自分の手にどんなに力が入っているのかを感じてみてください。腕はこわばり、肩が上がっていることを感じるかもしれません。
そこには何があるでしょう?もしかすると、それはただ「安心」を装った小さな幻想で、そうやって自分自身を守っているつもりになっているだけだってわかるかもしれません。
そしてもし握りしめたその手をそっと開いてみることができたならどうでしょう?
あなたが握りしめていたものが、実は何ものでもなかったことに気づけるかもしれません。何もつかめてはいなかったことに気がつけるかもしれません。
本当に大切なもの、つまり「本当の自分」は、手でつかむことができるものではないよ。むしろ、手を開いたときに触れることが出来るもの。
手を開いたその瞬間から、心の中に余白が生まれます。
その余白こそが、安心と調和をもたらしてくれる空間であり、「本当の自分」とつながるための鍵となる場所なんですよね。
だから今そっと手を開いてみてください。そして、自分自身の内側に静かなくつろぎのスペースを見つけてみてください。
そこに、あなたのが必要としていた答えが眠っているかもしれません。
いつもあなたの幸せを祈っています。

馬明香(ま あすか)
氣功師、ヒーラー、セラピスト
認知科学をベースとしたヒーリングと中国の伝統気功を用いて、病人を辞めて、本来の自分の生き方に立ち返り自己実現を目指す生き方を追求している。
本当になりたい自分を実現し生きることこそ、病気を治すことの唯一の道であり、どんな状況にあっても自分の価値を探求しながら人生を生きることが人の本当の幸せであることを信じて活動している。
「道タオ」に通じる気功的な生き方、すなわち、頑張らず無理せず、自然体であれば、自ずと自分が持っている本来の魅力や能力が発揮され、健康に豊かに幸せに生きられるはず。
人生のパフォーマンスを最高に高めていくための一つの道具として氣功を提案している。