── Doing(する)を超えて、Being(在る)へ ──
癒しとは、誰かを変えることではありません。
ただ、そこに「ともに在る」こと。
三和氣功のヒーリングは、この「be with(ビー・ウィズ)」という
存在の在り方を大切にしています。
be with とは、「一緒にいる」「ともに在る」ということ。
技法でも操作でもなく、
その人の痛みや悲しみを変えようとせず、
ありのままを見守る“静寂の愛”です。
Doing → Being → be with
氣功には三つの意識の段階があります。
段階 | 意識のあり方 | 特徴 |
Doing(する) | 技法や操作に意識を向ける段階 | 外側の変化を求める |
Being(在る) | 自分の内の静けさに戻る段階 | 内的調和を感じ始める |
be with(ともに在る) | 他者・世界と一体になる段階 | 分離が溶け、愛そのものになる |
be with の状態では、
癒しは「行為」ではなく「場」になります。
氣が流れるのは、何かを“する”からではなく、
その人と“ひとつの静けさ”を共有するからです。
静寂の場が生まれたとき、癒しはすでに起こっている。
存在を受けとめるという愛
be with は、
相手の感情・痛み・揺らぎを否定せず、変えようとせず、
そのまま“光の場”の中に受けとめること。
そこでは「良い・悪い」という判断が溶け、
ただ生命がそのまま輝きを取り戻します。
氣功的にいえば、
「情報の歪み」が静寂の共鳴によって中和され、
自然な秩序(氣の調和)が回復していくのです。
癒しとは、何かを直すことではなく、
「在る」を共有すること。
be with は、その愛の実践です。
ハートの氣功 ― 静寂が導く共鳴
三和氣功では、
この“be with”の在り方を「ハートの氣功」として伝えています。
ハートは、
肉体の中心にあるエネルギーの共鳴場。
思考と感情の両極を超えて、調和を生み出す場です。
瞑想や氣功の実践によって、
心が静まり、ハートが開くと、
あなた自身が「癒しの場」となります。
行うヒーリングではなく、
在るヒーリング。
be with は、“愛として存在する”氣功のかたちです。
be with の実践 ― 日常の中でできること
- 相手の言葉を「理解しよう」とせず、「感じながら聴く」
- 何も言葉が出てこないときは、沈黙をそのまま受け入れる
- 自分の感情が揺れたとき、それを否定せず、ただ見守る
- 「今ここ」に戻る呼吸を意識する
小さな実践のひとつひとつが、
静寂の愛を思い出す道になります。
結び ― be with、それは存在の祈り
be with は、
「何かを与える」ことでも、「何かを成し遂げる」ことでもありません。
それは、“共に生きる”という祈り。
存在そのものが、癒しの力をもっているという理解です。
私たちが静けさに還るとき、
世界はやさしさの光で満たされていく。