親愛なるあなたへ
あなたがこの文章を読んでいるということは、何かを握りしめている自分に気づいたのかもしれません。あるいは、「本当の自分」に近づきたい、そう思っているのかもしれません。
知らず知らずのうちに、私たちは何かにしがみついていることがあります。
それが不安や恐れをさけて、安心や温かさや確実さを得るためであっても、その何かを握り続けることで、心と体は緊張し、呼吸は浅くなり、視界が狭くなってしまうものです。
力を込めるほど、実際には世界が窮屈になり、視界はぼやけて何も見えなくなります。
そんな状況が続けば、自分自身から切り離されたような感覚に陥り、孤独な闘いを続けなければならないように感じることもあるでしょう。
でも、もし握りしめたその手をそっと開いてみることができたならどうでしょう?
あなたが握りしめていたものが、実は何ものでもなかったことに気づけるかもしれません。何もつかめてはいなかったことに気がつけるかもしれません。
本当に大切なものは、手でつかむことができるものではありません。
手を開いたその瞬間から、心の中に余白が生まれます。
その余白こそが、安心と調和をもたらしてくれる空間であり、自分自身とつながるための鍵となる場所なのです。
そっと手を開いてみてください。そして、自分自身の内側に静かなくつろぎのスペースを見つけてみてください。
そこに、あなたのが必要としていた答えが眠っているかもしれません。
いつもあなたの幸せを祈っています。

馬明香(ま あすか)
氣功師、ヒーラー、セラピスト
認知科学をベースとしたヒーリングと中国の伝統気功を用いて、病人を辞めて、本来の自分の生き方に立ち返り自己実現を目指す生き方を追求している。
本当になりたい自分を実現し生きることこそ、病気を治すことの唯一の道であり、どんな状況にあっても自分の価値を探求しながら人生を生きることが人の本当の幸せであることを信じて活動している。
「道タオ」に通じる気功的な生き方、すなわち、頑張らず無理せず、自然体であれば、自ずと自分が持っている本来の魅力や能力が発揮され、健康に豊かに幸せに生きられるはず。
人生のパフォーマンスを最高に高めていくための一つの道具として氣功を提案している。