意識で何でもやろうとするとうまくいかない
病気を治さなきゃ、問題を解決しなきゃ… 私たちは何でも自分でやろうとしすぎなのです。
「意識的」に頑張っても、実はあまりうまくいきません。なぜなら、あなたの行動や選択を決定しているのはあなたの意志ではなく無意識だからです。
神経生理学者ベンジャミン・リベットが実験したように(人間が「指を曲げよう」と意識するより0.35秒も以前に筋肉への神経伝達がはじまっていたという実験)、あなたの意志決定に先行して無意識が先に行動を起こすのです。
つまり、あなたは何でも自分で決めて選択し、行動していると思っているけれど、実は無意識にそう思い込まされているだけ。
今まで頑張って努力してきたんだと、あなたが思っているほどにはあなた自身(の意志によっては何も成し遂げていないし、そもそも意識でできることなど実は何一つと言っていいほどないのです。
よって病気を辞めるにしろ、問題を解決するにしろ、願いを叶えるにしろ、私たちは無意識を活用するということに着目した方が良いのです。
私はこのことを「無意識に任せよう」という言葉で説明することもあれば、「自然体」でいようとか、「内なる自然に身を委ねよう」という言い方をする場合もあります。
意志の力で行き先を決める
では、あなた自身の意志(意識)には何の価値も意味も無いのかというと、そうではありません。
あなたがあなたの意識を使ってするべきことは、「人生において自分が純粋に何を望むか」について考えることです。言い換えると、あなたの限られた命をどんなことのために使って、どんな風に最期を迎えたいのかについて考え続けるということです。
それは無意識の中にある無限の可能性の中から一つを選択するということでもあります。
志向することこそ、あなたが意識的になってやるべきことです。
無限にある可能性の中から何を志向するのか、これによってあなたの行き先が決まり、そしてその目的地へと向かって実際の判断と行動を起こしていくのは無意識なのです。
どの方向に進むかだけを選んだら、そのゴールのためにもはやあなたのできることは実質ありません。ただその目的地を見つめることだけです。
でも、鳥を観て人間がいつか空を飛びたいと思ったから飛行機ができて、宇宙に出てみたいと思ったから今や宇宙旅行が現実化するほどに、人間の文明は発展を遂げました。
人間には無限の可能性があって、その中からなにを手に入れたいのか、何を創造したいのかを意志によって選ぶことは、とても大切なことなのです。
だから、病気を手放したいのであれば、病気を手放したその先の未来を決めてください。
あなたが人生をかけてやりたいことはおそらく健康を維持したり、病気を治すことではないはずです。
病気ではないことや健康であること、頭がいいとか、いつまでも若々しいことや、幸せであることなどは、あなたが誰の真似でもない、あなたらしい人生を送るための手段であって本当の目的ではありません。
ですから、すでに自分は健康で幸せであることを前提にして、その上で何が欲しいか何をやりたいのか、どうなりたいかを決めましょう。
病気を治すためのマインドの使い方
病気を治したり、願望を達成するためにマインドを適切に使うことで、無意識の力を引き出して現実を動かしてくことができます。
無意識の力を未来のゴールの方向へ向けていくためのポイントは、シンプルに「信じること」と「心から望むこと」です。
生きて行く中で何かに躓いたり、落ち込んだり躓いたり、傷ついたりすることもあるでしょう。
そういう時には私たちは過去の自分を持ち出してきて自分を納得させようとします。
だからやっぱり自分はできないのだとか、自分には向いていないのだと、できないことややらないことの理由を過去の自分や過去の体験に求めるのです。
でもそれではいつまで経っても私たちは変われないまま。あなたの意識が過去に向いている限りは無意識は現状維持をするだけです。
そういう出来事に遭遇したときにどのようにマインドを使って意識を未来の自分へと向けていくかが、あなたが創造性を発揮して現状の壁を突破して理想に近づいていくための鍵になります。
あなたの実績や過去の経験、能力などに関係なく、あなたの意識が向いた矛先に対して無意識の創造性は発揮されます。
ですから、まずあなたがあなたの未来を心から望んで、必ずそれを手に入れると決めることです。
それはポジティブ思考とか前向きに考えようというようなレベルの話ではなく、どうしてもそれが欲しいと思って、必ずそうなると根拠無く確信するのです。
そして未来の自分を信じることです。自分自身の内側に眠る力、無意識の創造性を信じることです。
あなたの意志と無意識による創造
あなたの現実、あなたの人生を生み出すのは常に無意識の力です。
でも無意識の力だけでは、あなたはあなたらしく生きることはできないし、自分だけの人生を作り出していくこともできません。
あなたが自分で考えず、与えられた枠組みの中の中で誰かに決められた価値基準やルールに従って生きている限り、無意識の創造性はその枠組みの中で無難に生きることのみに対して発揮されます。
結果として、その枠に縛られすぎてあなたが病気になったとしても、あなたがその外に出て自分で未来を創造しようと決めない限りは、無意識の力はあなたを枠組みから出してくれようとはしません。
あなたがマインドの力、意識の力を使って自分で思考し、本当に欲しいものを望むことではじめてあなたはあなたの人生を生きるために、無意識の力を使うことができるようになります。
あなたが今までの自分や今の自分に関係なく、また、誰かの決めたルールや価値基準に拠るのではなく、誰かのためでもなく、ただ自分のために未来を選ぶときに、はじめて無意識の力がそこに向かって発揮されてあなただけの人生が始まるのです。
あなたが決めれば、あなたが望み、信じることをあきらめなければ、あとは無意識が勝手に走り出してくれます。
あなたは助手席に座ってナビの行き先を決めるだけ。あとは無意識が運転していってくれます。あなたはその途中の景色を楽しみながら、次の目的地のことを考えるのです。さあ、その次はどこに行こうか…。
それはあなたの自由な意志と無意識が共に創造していく人生です。
あなただけのあなたらしい、あなたにしかできない人生をかけた創造なのです。
気功師、ヒーラー、セラピスト
認知科学をベースとしたヒーリングと中国の伝統気功を用いて、病人を辞めて、本来の自分の生き方に立ち返り自己実現を目指す生き方を追求している。
本当になりたい自分を実現し生きることこそ、病気を治すことの唯一の道であり、どんな状況にあっても自分の価値を探求しながら人生を生きることが人の本当の幸せであることを信じて活動している。
「道タオ」に通じる気功的な生き方、すなわち、頑張らず無理せず、自然体であれば、自ずと自分が持っている本来の魅力や能力が発揮され、健康に豊かに幸せに生きられるはず。
人生のパフォーマンスを最高に高めていくための一つの道具として氣功を提案している。