自分だけに視点が固定されるほど緊張が生まれて実力が発揮できない
本当に必要な時に自分の力が上手く出せないと感じている人は多いと思います。
怠けているつもりもないし、努力していないわけでもない、でもどうしても、いつも緊張してしまって上手に出来ない、もう少し自分でも出来るはずだと思うのに、どうしたら実力を発揮できるのかが分からない。
どうしてこんなにいつも緊張してしまうのだろうか。
どうしていつも自分に自信がないのだろう。
そもそも、自分には才能も実力もないんじゃないか。
自分は頭が悪くて、能力のない人間なのだろうか。
そうではありません。
あなたが実力を発揮できないのは、緊張によって、自分のことだけに視点が固定されて、周りのことが見えなくなるからです。
上手くやろう。失敗しないようにしよう。
また失敗したらどうしよう。
先生の期待になんとしても応えなければ。
上司にまた怒られたらどうしよう。
考えれば考えるほど、あなたの身体は緊張しますね?そんなとき、あなたの意識は「自分」に強く向けられていませんか?
(自分が)認められないといけない、(自分が)褒められたい、(自分が)失敗したくない… といったように、自分に視点が固定されて、視野が狭くなっているのです。そして狭くなった視界がさらに緊張を生むという悪循環を生み出してしまうのです。
実力が発揮できない人は、自分が持っている力が自由に発揮できない状況を、緊張することで自らつくり出してしまっています。
人間に自由意志はないといったのは生理学者のベンジャミン・リベットですが、私たちが意志決定をする前にすでに脳は動き始めているのです。
彼の実験によって、私たちの意志や行動に先行して脳が最初に反応を起こすことが分かっています。私たちの意志によって脳が反応するのではなく、脳の電気信号に反応して私たちの意志や行動が決定されるというわけですね。
つまり、私たちの行動や選択や判断は、私たちの意志(意識)によってではなく、脳の無意識的な働きによって起きているということです。
当然私たちが自分の「実力」と認識している能力も、無意識から生み出されるわけです。
つまり、脳がどんな状態にあるのかによって、脳からどんなアクションが生まれるのかが変わってきます。
たとえば、緊張やストレス状態にあるときの脳と、リラックスしているときの脳ではその活動部位が異なります。前者ではより原始的で動物的な脳が活発になりますが、後者では大脳新皮質における高度な思考機能を司る部分が活動的になります。
緊張やストレスは、自己防衛や危機回避的な思考や行動を生み出します。これによって、私たちの無意識は「自分」、即ち、自分を守ることや自分に降りかかる不利益を回避することに集中してしまいます。
そうすると、失敗して非難されたくない、褒められて皆に認めてもらいたいといった風に、意識が自分だけに向けられるようになります。
そしてそのことがさらに危機回避反応を強めて更なる緊張を生じさせるのです。
こうした脳の状態では、合理的で抽象的な情報処理が行われないので、行動や判断が稚拙なものになってしまいます。緊張によって自分を守ろうとしてしまうあまりに、結果的に本来なら出来ることが出来ない、普段出来ることが出来ないという状況を作り出します。
逆に身体が緩んで、呼吸が深くリラックスした状態における脳は、クリエイティブな思考やアイディアを生み出すようになります。
このような状態においては、危機を回避する方向にではなく、生命力を高めたり、何かを生み出したり創造するような方向性に、脳が機能しようとします。
自分を守ったり不利益を回避したりするのではなく、自分が持っている力が創造的に発動するような脳の状態をつくり出すことで、無意識に実力が発揮できるようになるのです。
気功で無駄な力の抜けた身体を作る
生きていれば、必ず私たちは緊張します。緊張することそのものをなくすことは出来ません。
でも、「緊張」とほどよい距離をとって緊張を利用したり、緊張を心地よさに変えたり、緊張に支配されない心と身体は、つくることができます。
まずは、無駄な力の入っていない、力みのない身体を作っていくことです。
無駄な力が入るのは、自分を中心で支える力点が身体に無いからです。「軸」のような、身体の中心を貫く支柱になるような感覚がないと、アクションを起こすときに、そのアクションに使う身体の部位だけで力を発揮しようとするので、ものすごく疲れます。
例えば、立つという行為一つとっても、身体を支えるために、何というか、頑張ってしまうのですね。太ももや足の前側に力が入り、外側の筋肉を固めてそこで身体を支えようとします。上半身では、頸に力が入り、肩が力み、腕が緊張して、もしかしたら手のひらは硬直しているかも知れません。無駄な力が入ります。
人間には身体の力が身体の中心に集約されていて、すべての動きが身体の中心から生みだされるという感覚が本来あるのです。
立つ時も、この中心の軸の感覚があれば本来体重を支えるべき身体の内側と後ろ側に自然に力がかかり、膝にも、足裏にも負担がかからず、上半身の力みが自然と抜けてリラックスして楽に立つことが出来ます。
楽に立つことができると、心理的な視野が開け視点が高くなり、心に余裕が生まれます。逆に言えば、無駄な力が入っていればいるほど、視野は狭まり自分のことしか見えなくなります。
脳は四六時中様々な情報を刺激としてキャッチしているわけですが、緊張していればいるほど、入ってきている様々な情報に気づけなくなります。思考に客観性がなく、柔軟性のない状態です。
でも、リラックスできていると、様々な情報に気づきやすくなる、つまり心理的な視野が広がるし、視点が高く保てるので、客観的に状況を把握したり、チャンスやヒント、思いつきやひらめきが自然と見えるようになります。
リラックスも緊張も身体の状態によって生まれてくるのです。
ですから、気功では先ず、リラックスした状態を自分で創り出せるようになるために身体の軸を作るようにしていきます。
自分の軸を作っていくという意識を持つことで、身体が緊張でガチガチになっている状態から少しずつ、リラックス出来る身体の状態を覚えていくわけです。
すると、まず、自分に無駄な力が入っていること、自分が緊張していることに気づけるようになります。無駄な力が入っていることに気づけると、その力を抜けるようになります。
そうして、意識的に自分でリラックスした身体の状態をつくり出すことが出来るようになります。
言うまでもなく、身体がリラックスしていると気持ちもリラックスします。
こうして、緊張に上手に対応できる心と身体を養うことが出来ます。
リラックスしているということは、脳が創造的に働くようになる。無意識レベルであなたは自分の実力や創造性を発揮できるようになると言うことです。
なりたい自分を想い描く
さらに、そのときその場面に必要な能力を発揮するためには、リラックスするだけではなく、どんな場面でどんな力を発揮したいのか、どんな自分でありたいのかをきちんとイメージしておくことも大事です。
そんな能力が必要なのか。
どんなことが出来たら良いのか。
どんな自分であれば理想的なのか。
そうしたことを、言葉で描写したり、イメージしておくこと。日頃からどんな自分になりたいのかを良く意識しておくこと。
これによって、無意識はあなたがどうなりたいのか、あなたにとって何がベストなのかをきちんと計算してくれるようになります。
すると、あなたがどうしようかと考えるまでもなく、無意識があなたのために答えやヒントやチャンスをひろってきてくれます。
ただし、ガチガチに緊張した身体では、このヒントやチャンスに気づくことができないのは言うまでもありません。
無意識に再計算を促し、脳を休息させる
あなたの実力、つまりあなたの創造性を発動させる条件としては、緊張に支配されない、ほどよく力の抜けたリラックスした身体と心を作ることと、自分の実力が発揮された理想の状態、実力を発揮してどうなりたいかを常に意識しておくことが大切です。
とは言っても、それは最初はなかなか難しいことかもしれません。でも、実力を発揮しやすい状態を保つために、私たちが今すぐ出来るとても簡単なこと、それでいて最も大切なことが一つあります。
それは「睡眠」です。
睡眠中、無意識はあなたに必要な情報を整理し、再計算し、そして、あなたの目的のためにむかって力を発揮するため休息をとります。
どんなに頑張っても、脳が疲れていては効率の悪い努力だと言わざるを得ません。また、脳の疲労は緊張を生み、視野を狭くします。
睡眠中は、覚醒時に比べて実はより活発に脳が動いているタイミングがあります(レム睡眠)。これによって、脳は情報の整理をし、必要な記憶を定着させると言われています。
ですから、日頃からあなたが何に焦点を当てて考え、行動しているかによって、情報処理によって脳に定着する情報が変わってきます。
だからこそ、自分が本当はどうなりたいのか、どんな結果を出したいのかに常に意識的になることが大切です。
それは、実質私たちの判断や行動を生み出している無意識に対して、ここがゴールだよという方向性を知らせてやるという意味合いがあります。無意識に対して、この目的のための行動や判断を起こしてねと希望を提出しておくわけですね。
そして、その上で質の良い睡眠を十分にとること。
あなたにとって必要な情報は、睡眠中に整理され、ひらめきや直感、思いがけないチャンスやヒントとしてあなたの目の前に提示されるようになるのです。
睡眠は何ものにも勝る宝物
あなたが本来持っている力、「実力」や「自然治癒力」のような「無意識の力」は睡眠なくして養われることはありません。
睡眠によって体力を回復する、脳の疲れをとるということは、自分の心や身体を緊張のループから解放したり、リラックスした状態を維持するためにとても大切なのです。
こうなりたい、こんな結果がを手にしたいという目的があるなら、そこにしっかりフォーカスして、他のことはわすれてまずしっかり十分な睡眠をとりましょう。
睡眠こそ、あなたの心と身体が一日一日、理想の自分へと生まれ変わる時間でもあります。健康や幸せは睡眠をなくしては手に入れられません。そして、あなたが健康で幸せであればあるほど、抽象度が上がって、発揮できる実力は大きくなるのです。
よく、ヒーリングを受けてねてしまった。気功を始めるとやたらと眠くなるとフィードバックをいただきますが、それは、あなたの心と身体が、あなたの目的に向かって心と身体の新しい計算を始めているのだと解釈して、どんどん寝てしまって良いのです。
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気功師、ヒーラー、セラピスト
認知科学をベースとしたヒーリングと中国の伝統気功を用いて、病人を辞めて、本来の自分の生き方に立ち返り自己実現を目指す生き方を追求している。
本当になりたい自分を実現し生きることこそ、病気を治すことの唯一の道であり、どんな状況にあっても自分の価値を探求しながら人生を生きることが人の本当の幸せであることを信じて活動している。
「道タオ」に通じる気功的な生き方、すなわち、頑張らず無理せず、自然体であれば、自ずと自分が持っている本来の魅力や能力が発揮され、健康に豊かに幸せに生きられるはず。
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