三和氣功 用語集|静寂と氣を理解するための、基本の言葉をまとめました

 

三和氣功には、静寂・陰陽・氣・タオ── 古くて新しい、深い“世界観の柱”があります。

 

それらは単なる専門用語ではなく、心と身体の深層をひらいていく“鍵”となる言葉 です。

 

この用語集では、三和氣功の哲学・氣功実践・静寂意識の理解に欠かせない概念を、やさしく、静かにまとめました。

 

必要なときにふっと開いて、今のあなたに響く言葉と出会ってください。

 

✦ この用語集の色分けについて

この用語集では、三和氣功の世界観をわかりやすくするために、3つのテーマカラーを使っています。

それぞれが「概念の深さ」と「学びの段階」を象徴しています。

 

 青灰(基礎)
氣・陰陽・タオなど、学びの土台となる基礎概念。
静かに理解がひらく入口の色です。

 

金ベージュ(哲学)
空・縁起・中点・無為自然など、
三和氣功の世界観の中心にある哲学的な概念。
深い静けさと洞察の色です。

 

墨(アドバンス)
Effortless Flow・創造主意識・メタポジションなど、
実践の深化や意識の変容に関わる高度な概念。
統合と創造を象徴する色です。

 

※ この色分けは「初級・中級・上級」の段階ではありません。

三和氣功の世界観を“横方向の地図”として示したものです。どの概念も、いつでも自由に触れていただけます。


 

【三和氣功の基礎概念】

 

三和氣功を理解するための、古くて新しい“核となる考え方”です。

氣・陰陽・タオ・無為自然──

どれもシンプルですが、深い実践と思想の土台になります。

 

氣とは、生命を動かす「見えない秩序」のこと。
エネルギーでも物質でもなく、すべての現象を形づくる“情報の流れ”を指します。
呼吸・感情・身体感覚・意識──
これらはすべて氣の現れであり、氣が調うと人生全体の流れも静かに整い始めます。

三和氣功では「感じること」「静けさに戻ること」「自然な在り方に返ること」を通じて、この氣=情報の調和を取り戻していきます。

▶︎ ことばの意味を読む

氣功

氣功とは、身体と意識を静けさへ戻し、生命本来の調和を取り戻す東洋の実践です。
三和氣功では「氣=情報」と捉え、身体の感覚、呼吸、意識のあり方を通して自分の内側の流れを調えることを大切にします。
がんばるのではなく、自然な流れを思い出すこと──
それが氣功の本質です。

▶︎ ことばの意味を読む

陰陽(いんよう)

陰陽とは、世界のすべてをつくり出す“二つの働き”。
静と動、内と外、受容と発動。
相反するように見えながら、本当はひとつの流れの両側です。
三和氣功では、どちらかに偏らず、陰と陽のあいだにある静かな中心(中点)を大切にします。
そこに触れたとき、氣は自然に巡り、人生も調い始めます。

▶︎ ことばの意味を読む

道(タオ)

タオ(道)とは、すべてを生み出し、すべてを流れさせる“自然そのもの”。
「こうあらねばならない」を超え、ただ生命が自然に動き続ける原理を指します。
三和氣功では、タオをありのままの自然体で生きることとして実践に取り入れています。

▶︎ ことばの意味を読む

無為自然(むいしぜん)

無為とは「何もしない」ことではなく、余計な力みをやめ、自然の働きを妨げないこと
静けさに身をゆだねていると、必要な動きは自然に立ち上がります。

三和氣功はこの“無為”を実践の深い中心に置き、中点・Effortless Flowとも深くつながります。

▶︎ ことばの意味を読む

空(くう)

空とは、すべてが固定されず、互いに依り合って変化し続けているという智慧。
「何もない」のではなく、無限の可能性を含んだ“ひらかれた場”です。
空を理解すると、自分や世界を硬く定義する必要がなくなり、心の余白が自然に広がっていきます。

▶︎ ことばの意味を読む

縁起

縁起とは、あらゆる現象が“つながりの中で成り立つ”という智慧。
過去・未来・人間関係・出来事── すべては単体では存在せず、無数の背景によって起こります。
だから、物事は自分だけで背負う必要はなく、無数の背景があって今が成り立っています。
縁起が腑に落ちると、「自分だけでがんばらなくていい」「みんなつながっているんだ」という安心が生まれます。

▶︎ ことばの意味を読む

三和(さんわ)

三和とは、天(意識)・地(身体)・人(心) の三つが調和すること。
三和氣功の名前の由来であり、“内側と外側のバランスがひとつに戻る”ことを表します。
三和は氣功の技術だけでなく、生き方全体を導く指針になります。

▶︎ ことばの意味を読む

無極・太極(むきょく・たいきょく)

無極とは、まだ何も形が現れていない“完全な静けさ”。
太極とは、そこから最初の動きが生まれる瞬間。
宇宙の始まりのような、静から動へ、陰から陽へ移る“最初の一呼吸”です。
三和氣功の陰陽理解の出発点となる概念です。


 

【三和氣功の世界観(哲学)に関わることば】

静寂・陰陽・タオ──

三和氣功の深い世界を理解するための、“核”となる言葉たちです。

感覚と思想の両方から、そっとひらかれる領域。

 

中点(ちゅうてん)

陰と陽、動と静のあいだにある“力みの抜けた場所”。
何かを変えようとする意図も、抵抗しようとする力もふっとほどけ、氣が自然に巡りはじめる静かな中心です。
三和氣功では、この中点を
「生命本来の流れが立ち上がる源」として大切にします。

▶︎ ことばの意味を読む

観照(かんしょう)

観照とは、良い・悪いの判断を超えて“ただ観ている意識” のこと。
出来事にも感情にも巻き込まれず、静かに全体を見守る視点です。
この観照が育つほど、世界の深い調和がそのまま感じられるようになります。
三和氣功の哲学と実践をつなぐ、重要な土台です。

▶︎ ことばの意味を読む

Effortless Flow(努力のいらない流れ)

がんばりや意図で現実を動かすのではなく、中点がひらいたときに自然に起こる“生命の流れ”のこと。
意図を手放した瞬間に、必要な出来事が静かに動きはじめる──
そんな“無為自然の創造”の感覚です。

▶︎ ことばの意味を読む

Be with(ともにある)

相手を変えようとせず、ただ“そばに在る”ことを大切にする姿勢。
介入や操作ではなく、存在の質そのものが調和を生み出すという智慧です。
三和氣功のヒーリング・対人姿勢の中心にあります。

▶︎ この智慧をたどる

玄(げん)

陰と陽を超えた統合の領域。
光と闇、静と動、すべてがひとつに溶け合う深淵。
道家では“万物の源”を指す言葉であり、三和氣功では 根源の氣 を象徴します。
静寂は玄へとつながり、玄から創造の力が立ち上がります。

▶︎ ことばの意味を読む

氣は情報

三和氣功の核心となる考え方。
氣はエネルギーだけでなく、意識・感覚・身体の働きをつなぐ“情報”として捉えます。
身体がゆるむと情報が変わり、情報が変わると現実の感じ方も変わる──
その相互作用を扱うのが三和氣功です。

身体は媒体(Body as Medium)

身体は “固い物質” ではなく、氣・意識・情報を受け取る“感受の器”。
内側の静けさや氣の流れは、身体を通してもっとも正確に感じ取れます。
三和氣功では、身体そのものを 調和の入り口 として扱います。

▶︎ この智慧をたどる

静寂意識

外側の世界に反応するのではなく、内側の深い静けさに触れているときの意識状態。
思考よりも深い層で、“ただ在る”ことがそのまま力になる領域です。
中点・観照・無為自然とつながる、三和氣功の根底にある意識の質です。

▶︎ ことばの意味を読む

創造主意識(アドバンス概念)

世界を“操作して変える”のではなく、静寂と調和から自然に現実を生み出す意識。
三和氣功のアドバンス講座では「情報を整える → 生命の流れが立ち上がる → 創造が起こる」という構造を理解し、無為自然の創造主として生きる というテーマを扱います。

▶︎ この智慧をたどる

小周天(しょうしゅうてん)

身体の中心を通る、静かな氣の循環。
丹田・背骨・後頭部・頭頂をひとつの道として流れ、身体の奥に“立体的な呼吸”が生まれます。
三和氣功では無理に流そうとせず、中点がひらいたときに自然に現れる循環として扱います。

大周天(だいしゅうてん)

小周天が自然に整った先で現れる、身体の外側まで広がる大きな氣の巡り。
空間と身体が境目なく溶け合い、「自分という境界」がやわらいでいく感覚が訪れます。
アドバンス以降で深める、より大きな統合の体験です。

メタポジション

自分の感情・思考・反応を、少し外側からそっと眺める視点。
観照の前段階にあたり、怒り・不安・緊張に巻き込まれずに“ただ観る”ための準備となる意識の位置です。
三和氣功の基礎後半で扱う重要なテーマ。


 

【実践で使うことば】

三和氣功のワークや瞑想でよく登場する、“からだで理解するためのことば” です。

むずかしい理論よりも、身体の感覚と静けさを通して自然に腑に落ちる領域です。

 

丹田(たんでん)

おへその少し下にある、身体の“重心”であり“静けさの源”。
丹田がやわらぐと呼吸が深まり、足元が安定し、心も落ち着きます。
三和氣功では、丹田を「身体が本来の安心に戻る入口」 として扱います。
ここがゆるむと、氣の流れが自然に巡りはじめます。

氣の巡り

氣は押したり引いたりするものではなく、身体がゆるむほど勝手に巡りはじめる自然の動きです。
肩・胸・お腹・背中──
どこかが固まると流れが詰まり、ゆるむと静かに広がる。
氣の巡りは、三和氣功のあらゆる実践の基礎となります。

立禅(りつぜん)

ただ“立つ”だけの氣功。
天と地のあいだに静かに伸び、身体の軸を思い出す練習です。
余計な力を抜き、呼吸が自然に入ってくるのを許す。
そのとき、身体は“凝り固まった自分”から“流れる自分”へそっと変わり始めます。
三和氣功ならではの立禅の特徴として、胆経にふれる方法があります。

呼吸の「間」

吸う/吐くのどちらでもない、ほんの一瞬の“静止の間”。
ここには、思考も力みも入らず、純粋な静けさだけが漂います。
この“間”に気づけるようになると、身体の深いリズムが戻り、氣の巡りも一段とやわらかくなります。
また、「間」を観ることは無極や玄を体験的に理解する実践でもあります。

揺らぎ・振動

氣が整いはじめると、身体の奥に微細な揺らぎや振動を感じることがあります。
これは氣の流れが滞りをほどき、深いレベルで調和が起きているサイン
無理に操作せず、そのまま任せていると、自然に静かさへ統合されていきます。

内観(身体を観る)

頭で考えるのではなく、身体の奥の“微かな変化”を感じること。氣功とは内観の実践です。
胸の熱、みぞおちのざわめき、お腹のやわらぎ、背中の広がり──
これらを静かに観ているだけで、
心も氣も整っていきます。
三和氣功では、内観は意識と身体をつなぐ架け橋 として扱います。


三和氣功の世界観をもっと深く知りたい方へ
三和氣功の世界観ページへ
「氣とは?」へ