── 引き寄せが苦しくなったあなたへ。 操作をやめたとき、人生は静かに動き始める──
「引き寄せの法則」
「潜在意識の書き換え」
「情報空間を変えれば、現実が変わる」
そんな言葉に、希望を感じたことがある人は多いと思います。
実際、最初はうまくいった人もいるでしょう。
気分が前向きになったり、
小さな変化が起きたり。
けれど、しばらくすると──
こんな感覚が出てきませんでしたか。
- 頑張って意識を整えようとするほど、疲れてしまう
- ネガティブにならないようにするのが苦しい
- 「ちゃんとできていない自分」を責めてしまう
- いつのまにか、現実が動かなくなっている
もしそうだとしたら、
それはあなたの意識が弱いからでも、
努力が足りないからでもありません。
ただ、
人生をコントロールしようとする関わり方が、
いまのあなたには合わなくなってきただけなのです。
「変えようとする意図」が生む、見えない緊張
引き寄せや書き換えが苦しくなるとき、
その奥には、ある共通点があります。
それは──
「今の自分や現実は、間違っている」
という前提が、無意識に含まれていること。
変えなければならない。
書き換えなければならない。
良い状態にならなければ価値がない。
この前提は、
とても小さく、気づきにくいものです。
けれど身体や氣のレベルでは、
それは確かな緊張として残ります。
氣功の視点から見ると、
この緊張こそが、
氣の流れを滞らせる最大の要因になります。
三和氣功が選んでいる、まったく逆の立ち位置
三和氣功では、
現実を「操作する対象」とは捉えません。
大切にしているのは、
変えることよりも、調和すること。
無理に前向きにならなくていい。
迷いを消そうとしなくていい。
ネガティブな感情を排除しなくていい。
ただ、
いま起きていることとともに在る。
その位置に立ったとき、
不思議なことが起こります。
氣の流れが、
「整えよう」としなくても、
自然に戻り始めるのです。
現実もまた、
押したり引いたりしなくても、
必要な方向へと動き出します。
これが、
氣功でいう 無為自然(むいしぜん)
──何もしないという意味ではなく、
余計な力を足さない在り方です。
迷いや葛藤は、間違いではない
「このままでいいのだろうか」
「本当は、もっと違う生き方がある気がする」
「でも、どうしたらいいかわからない」
そうした葛藤を抱えている人ほど、
実はとても繊細で、
深いところで人生と向き合っています。
三和氣功では、
この葛藤を消そうとはしません。
むしろ、
本当の自分へ還るためのプロセスとして
大切に扱います。
光と影。
理想と現実。
前に進みたい気持ちと、立ち止まりたい感覚。
それらを無理に統合しようとしないとき、
氣はふたたび流れ始めます。
人生は、「正しく動かすもの」ではない
人生は、
正解を探して動かすものでも、
完璧にコントロールするものでもありません。
それよりも──
どの位置から関わっているか。
力を入れて立つのか。
それとも、力を抜いて立つのか。
操作をやめ、
自分の内側と調和して在るとき、
人生は不思議なほど自然に応えてくれます。
もし今、
うまくいかない感覚や迷いの中にいるなら。
それは失敗ではなく、
立ち位置が変わるサインかもしれません。
この文章が、
何かを納得させるためではなく、
あなたが少しだけ力を抜くきっかけになれば嬉しいです。
人生は、
無理に変えなくても、
ちゃんと流れを持っています。
それを思い出すところから、
すべては始まります。
馬明香(ま あすか)
氣功師、ヒーラー、セラピスト
認知科学をベースとしたヒーリングと中国の伝統気功を用いて、病人を辞めて、本来の自分の生き方に立ち返り自己実現を目指す生き方を追求している。
本当になりたい自分を実現し生きることこそ、病気を治すことの唯一の道であり、どんな状況にあっても自分の価値を探求しながら人生を生きることが人の本当の幸せであることを信じて活動している。
「道タオ」に通じる気功的な生き方、すなわち、頑張らず無理せず、自然体であれば、自ずと自分が持っている本来の魅力や能力が発揮され、健康に豊かに幸せに生きられるはず。
人生のパフォーマンスを最高に高めていくための一つの道具として氣功を提案している。