投影を超えて、愛として出会う
感謝と赦しの4つの扉 ― 過去と自分、そして世界との和解を通して、愛と調和を取り戻す旅 第2章
私たちがもっとも深く揺さぶられるのは、人との関係の中です。
赦せない相手、苦手な人、心をかき乱す出来事。
けれどそれらは、外の問題ではなく――
**自分の内側に眠る“未統合の部分”**を映し出してくれる鏡でもあります。
氣功では、人と人は「氣の場」でつながる存在。
他者を通して氣の流れが共鳴するとき、
そこに癒しと再生のプロセスが起こります。
他者は「心の鏡」 ― 投影のメカニズム
心理学では「投影」とは、自分の内側の否定された側面を他者に見ている現象です。
フロイトやユングは、人は無意識の影を外に映すことで自我を守ると説明しました。
現代の認知科学でも、人間の脳は**自己と他者を区別しつつも同じ神経回路(ミラーニューロン)**で感情を処理していることが分かっています。
つまり、誰かを見て心が反応するとき、
それは「他者」を感じているのではなく、自分の内部モデルが作動しているのです。
他者を赦すとは、自分の中の影を赦すこと。
赦しは、自己理解の最も深い形です。
他者は「心の鏡」 ― 投影のメカニズム
心理学では「投影」とは、自分の内側の否定された側面を他者に見ている現象です。
フロイトやユングは、人は無意識の影を外に映すことで自我を守ると説明しました。
現代の認知科学でも、人間の脳は**自己と他者を区別しつつも同じ神経回路(ミラーニューロン)**で感情を処理していることが分かっています。
つまり、誰かを見て心が反応するとき、
それは「他者」を感じているのではなく、自分の内部モデルが作動しているのです。
他者を赦すとは、自分の中の影を赦すこと。
赦しは、自己理解の最も深い形です。
赦しとは、自己と他者の統合
真の赦しは、「あなたを赦す」ではなく、
「あなたと私の間にある分離を赦す」こと。
加害と被害、正しさと間違い。
それらは“二元の幻”として、どちらかがなければ成り立たない。
対立が溶け、「あなたも私も同じ生命の一部だった」と気づくとき、
そこに生まれるのが「共鳴の氣」。
それは、争いではなく調和のエネルギーを生み出します。
この瞬間、他者は“敵”ではなく、愛を思い出させてくれる存在へと変わります。
縁起としての赦し ― 分離を超えた感謝へ
人間関係をもっと深く観ると、
「害する者」は「被害を受ける者」がいて初めて存在できます。
同じように、「親」は「子」がいるからこそ“親”でいられる。
すべては縁起――互いに相手を生かし合う関係の中で存在しています。
子が親を存在させ、責める者が赦す者を存在させる。
すべてはひとつの生命の舞。
赦しとは、相手を正すことではなく、
この相互関係そのものを“ひとつの生命”として受け取ること。
そして、その理解が訪れた瞬間、
心には自然と感謝が湧き上がります。
「あなたがいてくれたから、私は気づけた」
その感謝こそが、分離を愛に変える鍵。
実践:分離を赦す瞑想
誰かに対して反応したとき、
静かに呼吸を整え、胸の中心(ハート)に意識を向けましょう。
「私は、この分離を赦します」
そう心の中で唱えながら、
胸の奥に小さな光を感じてください。
その光が、あなたと相手をやさしく結び直していきます。
氣が流れ始めると、
怒りや悲しみの奥から、温かな静けさが立ちのぼってきます。
それは、「愛として出会う」感覚――
分離を越えた世界への第一歩です。
共鳴の氣が生まれるとき
赦しとは、世界を変える行為ではなく、
世界を“ひとつ”として見られる心を取り戻すこと。
他者を通して自己を観ること。
関係を通して、愛に還ること。
それが「共鳴の氣」が生まれる瞬間です。
この理解が深まるほど、世界は穏やかに、そして静かに調い始めます。
馬明香(ま あすか)
氣功師、ヒーラー、セラピスト
認知科学をベースとしたヒーリングと中国の伝統気功を用いて、病人を辞めて、本来の自分の生き方に立ち返り自己実現を目指す生き方を追求している。
本当になりたい自分を実現し生きることこそ、病気を治すことの唯一の道であり、どんな状況にあっても自分の価値を探求しながら人生を生きることが人の本当の幸せであることを信じて活動している。
「道タオ」に通じる気功的な生き方、すなわち、頑張らず無理せず、自然体であれば、自ずと自分が持っている本来の魅力や能力が発揮され、健康に豊かに幸せに生きられるはず。
人生のパフォーマンスを最高に高めていくための一つの道具として氣功を提案している。