戦いをやめたとき、赦しが生まれる。
誰かを許せないまま、心の奥で痛みを抱えている人へ。
そして、自分を責め続けてしまう優しいあなたへ。
感謝と赦しは、単なる「良い心の持ち方」ではありません。
それは、心の奥に滞った氣が再び流れ始める“生命の回復”の道です。
このシリーズでは、氣功・心理・哲学の視点から、
人がもう一度「本当の自分」とつながり、静けさと共に生きるための
4つの扉をひらいていきます。
あなたの中の痛みが、やがて光に変わっていく。
その旅路を、ともに歩むためのコラムです。
内なる自由と静けさ ― 戦いをやめるとき、癒しが始まる
私たちは、知らないうちに「自分との戦い」を続けています。
過去の出来事に心を囚われ、変えられなかった自分を責めたり、
誰かへの怒りを手放せずに、心の奥で抵抗を抱えたまま生きている。
けれど氣の世界では、抵抗こそが滞りを生むといいます。
頑張って解こうとするほど、心は硬くなり、氣は流れなくなる。
静けさとは、何も感じないことではなく、戦わない状態のこと。
その瞬間、心はふっと軽くなり、内側に温かな呼吸が戻ります。
抵抗をやめる ― 「許せない」という感情を観る
「許せない」「許されない」「許してはいけない」──
そんな感情を抱くとき、私たちは外の誰かと戦っているようで、
実は自分自身と戦っているのかもしれません。
怒りや罪悪感の奥には、
“本当は愛したいのに愛せなかった”という痛みが隠れています。
その痛みを感じるのが怖くて、私たちは「責める」という形で
自分を守ろうとしてしまうのです。
けれど、責めることは一見自分を守るようでいて、
実際には心を傷つけ、氣の流れを止めてしまう行為でもあります。
苦しみの本当の原因は、「許せない感情」そのものではなく、
その感情を拒むことにあるのです。
だから、赦しの第一歩は「許そうとする」ことではありません。
「もう戦わなくていい」と、自分に静かに伝えること。
許せない気持ちを無理に消そうとせず、
「いま、私は許せないと感じている」と認めてあげる。
その瞬間、心にわずかな隙間が生まれ、
閉ざされていた氣が、静かに流れ始めます。
赦しとは行動ではなく状態。
何かをするのではなく、
ただ“抵抗をやめる”とき、静けさの中に自然と現れてくるのです。
静けさという自由
静けさとは、外の世界が静まることではなく、
内なる戦いが終わること。
感情や記憶が波のように過ぎ去っても、
その奥にある“在る”という感覚は決して失われません。
そのとき、心は自由になります。
過去の出来事も、他者との関係も、善悪という枠を超えて、
ひとつの体験として受け取ることができる。
感謝も赦しも、努力して生まれるものではなく、
この内なる静寂の中から自然に湧き上がってくるもの。
何も変えようとしなくても、
世界はすでに調和へと流れている──その事実に気づくこと。
それが、癒しであり、「内なる解放」なのです。
本当の自分を生きる氣功プログラムへ
もしあなたが、
「もう誰かや何かと戦う生き方をやめたい」
「静けさの中から自分を取り戻したい」と感じているなら、
三和氣功の《本当の自分を生きる氣功プログラム》をのぞいてみてください。
氣功を通して、身体と心、そして魂の調和を取り戻す。
その学びは、あなた自身の“赦しと目覚め”の道でもあります。
馬明香(ま あすか)
氣功師、ヒーラー、セラピスト
認知科学をベースとしたヒーリングと中国の伝統気功を用いて、病人を辞めて、本来の自分の生き方に立ち返り自己実現を目指す生き方を追求している。
本当になりたい自分を実現し生きることこそ、病気を治すことの唯一の道であり、どんな状況にあっても自分の価値を探求しながら人生を生きることが人の本当の幸せであることを信じて活動している。
「道タオ」に通じる気功的な生き方、すなわち、頑張らず無理せず、自然体であれば、自ずと自分が持っている本来の魅力や能力が発揮され、健康に豊かに幸せに生きられるはず。
人生のパフォーマンスを最高に高めていくための一つの道具として氣功を提案している。